血管内が“ザラメ”だらけ…動脈硬化症を招く3つの原因
編集部
動脈硬化症を防ぐことが重要な予防策になるとわかりました。では、動脈硬化症の原因は何なのでしょうか?
舛森先生
結論から言うと、「高血圧」「脂質異常症」「糖尿病」の3つです。私はこれらを「血管ボロボロ3兄弟(動脈硬化症3兄弟)」と名付けています。
高血圧の場合、血管の中の圧力が強まります。その圧がかかり続けることで血管が傷つき、脆く、硬くなっていきます。脂質異常症とはコレステロールが高い状態です。コレステロールは脂を運ぶ役割があるため、血管の中に「プラーク」という脂の塊を形成し、血管を狭くしたり詰まらせたりします。
編集部
糖尿病は一見血管とは関係ないように思えますが、動脈硬化症の原因になるのですか?
舛森先生
はい、糖尿病も動脈硬化症の大きな原因です。糖尿病はいわば、「血液中の糖分が高い」状態です。血管の中に「ザラメ」がいっぱい流れているところを想像してみてください。そのザラメが血管壁に次々と当たったら血管が傷ついてボロボロになりそうですよね?
厳密には、血液中の糖分が細胞内に移動する際に、炎症の原因物質である「活性酸素」が発生し、これによって血管壁がボロボロになると言われています。
血圧低下で脳卒中による死亡者が1万人減?
編集部
血圧や血糖値を下げることで、実際にどれくらいの効果があるのでしょうか?
舛森先生
厚労省の「健康日本21」によれば、日本人の最高血圧が平均4mmHg下がると、脳卒中で亡くなる患者さんが1万人減少すると言われています。
さらに、現在血圧が150mmHgの人が140mmHgへ「10mmHg」下がれば、以下のような効果が期待できます。
■ 心筋梗塞などの心疾患のリスク・27%減:17%減
■ 最終的な死亡率
・27%減:13%低下
編集部
逆に、血圧や血糖値が高い状態を放置するとどうなりますか?
舛森先生
最高血圧が140mmHgを超えると心臓病のリスクは3倍、180mmHgを超えると5倍に跳ね上がります。また、血糖値に関しても、糖尿病の基準(HbA1c 6.5%)に達していなくても、6.0%を超えた段階で心疾患のリスクが上がり始めます。

