「膵臓がんと尿の色」についてよくある質問

ここまで膵臓がんと尿の色について紹介しました。ここでは「膵臓がんと尿の色」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
膵臓がんを発症すると体が黄色くなるのでしょうか?
杉本 大(医師)
膵臓がん、とくに膵頭部がんでは、腫瘍が総胆管を閉塞することで閉塞性黄疸が生じ、皮膚や白目(眼球結膜)が黄色くなることがあります。ただし、黄疸は膵臓がんが一定程度進行してから現れることが多く、ごく初期の段階では見られません。
また、膵体部・膵尾部のがんでは胆管への影響が少ないため、黄疸が現れないまま進行するケースもあります。黄疸が現れた際には、すでに胆管閉塞が生じているサインであるため、痛みの有無にかかわらず速やかな受診が必要です。
膵臓がんを発症すると便にどのような特徴が現れますか?
杉本 大(医師)
膵臓がんに伴う胆管閉塞が起きると胆汁が腸管に流れなくなり、便の色が灰白色〜白っぽい「灰白色便(白色便)」になることがあります。これは胆汁に含まれるビリルビンが便を正常な黄褐色に着色できなくなるためです。
また、膵臓からの消化酵素(とくに脂肪を分解するリパーゼ)の分泌が低下すると、脂肪が十分に消化・吸収されず、便が白っぽく脂っぽい「脂肪便(steatorrhea)」になる場合もあります。脂肪便は水洗い後も便器に残りやすく、悪臭が強いといった特徴があります。便の色や性状の変化が続く場合は、消化器科への受診をお勧めします。
まとめ茶褐色の尿や黄疸・腹痛が続く場合は速やかに消化器内科を受診しましょう
膵臓がんは初期症状が現れにくく、発見が遅れやすい「難治がん」ですが、尿色の変化・黄疸・腹部・背部の痛みといった身体のサインを見逃さないことが、早期発見のカギです。
膵臓がんを疑う危険な尿の色は「濃い茶色(茶褐色・コーラ色)」です。これは胆管閉塞によるビリルビン尿が原因であり、黄疸の前兆として現れることもある重要なサインです。
尿の色の変化は脱水や薬剤など他の原因でも生じますが、茶褐色の尿が続く・黄疸や腹痛・体重減少を伴う場合は、自己判断せず速やかに消化器内科を受診しましょう。
「膵臓がんと尿の色」と関連する病気
「膵臓がんと尿の色」と関連する病気は6個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
消化器系
胆管がん総胆管結石
急性肝炎慢性膵炎尿管結石腎・膀胱腫瘍
血尿のような赤茶色の尿でも、尿の中に血液が存在しない場合は、閉塞性黄疸の可能性があります。痛みがなくても消化器内科の受診を考えましょう。
「膵臓がんと尿の色」と関連する症状
「膵臓がんと尿の色」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
黄疸
紅茶色の尿
白っぽい便・白色便
食欲不振・体重減少
みぞおちの痛み
膵臓がんを疑う特徴的な症状の一つが閉塞性黄疸による黄疸と紅茶色の尿、白色便です。痛みがなくても、要注意です。
参考文献
膵臓がん|国立がん研究センター がん情報サービス
膵臓がん 統計|国立がん研究センター がん情報サービス
膵がんについて|日本肝胆膵外科学会
Pancreatic Cancer Risk Factors|American Cancer Society
Pancreatic Cancer: A Review|JAMA
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