子どもだけで川などで遊ばせず、大人は子どもより下流側で見守る
冒頭に紹介した川の事故では、子どもだけで川で遊んでいるなかで起きたものでした。子どもだけで川などで遊ばないよう、普段から言い聞かせましょう。川で遊ぶときは必ず大人が見守ってください。
見守りの際のポイントは、大人もライフジャケットを着用し、子どもが遊んでいる場所よりも下流側で見守ること。川は思った以上に流れが速いもので、水流に押されたりバランスを崩したりして簡単に流されます。また、膝程度の水深でも流れが速ければ大人でも流されることがあります。常に「子どもが流されるかもしれない」と想定して見守るようにしましょう。[*6]
■プールで遊ぶ場合に注意したいこと

プールは自然の水場と比べると安心感がありますが、利用する際の注意点を今一度確認しておきましょう。プールには水深の深さや構造など、さまざまな種類があります。年齢制限や身長制限を確認して、子どもにとって深い水深は避けてください。
施設のルール、禁止事項も事前に確認して子どもとも共有を。飛び込みなど事故につながる行動はしないよう約束しましょう。プールの排水口は吸い込まれるおそれがあります。近づかないように注意しましょう。[*6]
そのほか、体調がよくないときはプールに入るのは控えましょう。[*7]
■年齢別に注意したいこと

起こりがちな水の事故の内容は子どもの年齢とともに変わっていくものです。年齢ごとに気をつけたいことを知っておくと安心です。
乳幼児
小さな子はわずか3センチの浅い水深でもおぼれてしまうことがあります。さらに、おぼれるときは「声を出さず、音もたてずに静かに沈む」という特徴があります。水遊びをしているときは、必ず側に付き添って絶対に目を離さないようにしましょう。[*8]
1歳半を過ぎて歩きまわるようになると、ひとりで行動して川や貯水池、用水路に落ちてしまう事故が起こっています。家を抜け出して事故に遭うこともあるので、ドアや窓の鍵を勝手に空けないよう工夫して、出歩くことを防ぎましょう。[*6]
小学1~3年生
海や川、プールで遊ぶことが増えることに伴い、おぼれる危険も増える時期です。この時期になると親と離れて行動することも出てきます。しかし、危険を予測する力はまだ十分に育っていません。泳げる子もいますが、自分の力を過信して無謀な泳ぎをすることがあります。水遊びをするときは必ず大人が見守りましょう。
また、水中では思った以上に体力を消耗します。こまめに休憩を取らせて、無理をさせないようにしましょう。[*6]
小学4~6年生
子どもだけで行動することが増える時期です。ある程度危険を予測できるようになりますが、仲間といることで気が大きくなり、危険な行動を取ってしまうことがあります。家庭で水場の危険性や水遊びをするときのルールを伝えて、安全意識を育てておきましょう。[*6]
■子どもが流されてしまったら
万一流されてしまったとき、できることも確認しておきましょう。

子どもにできること
監視員やライフセーバーがいるところで流されたときや、周囲に流された人がいたときは、片手を左右に大きく振ることが「助けてサイン」になります。このサインを出すことが早期救助につながるので親子で覚えておきましょう。
流された場合、浮き具がない状態で手を振ると沈んでしまうため、ライフジャケットなどの救命具を装着していることが前提です。
周囲の人ができること
子どもが流されていたら、見失わないよう気をつけながら周囲に助けを求めましょう。通報先は110番や119番、海の場合は118番で海上保安庁につながります。海水浴場では監視員やライフセーバーに速やかに伝えましょう。そのうえで、身の回りの浮くもの(ライフジャケット、浮き輪、ビート板など)を投げて、浮力を確保しましょう。
子どもがおぼれていると一刻も早く助けたくなりますが、一人で何も持たずに助けに向かうのは危険な行為です。周囲に助けを求め、道具などを使って助けることを考えましょう。[*6]
■子どもがおぼれたときの応急処置

子どもがおぼれたら、すぐに水中から引き上げ、安全な場所に寝かせます。そして大声で呼びかけて反応をチェックします。
反応がなければその時点で救急車を呼んでください。呼吸がなければ、胸骨圧迫と人工呼吸で心肺蘇生を行います。119番の指示に従って応急処置をしましょう。
反応があれば、顔と体を横に向け、水気を拭いてバスタオルなどで包んで保温します。水は無理に吐かせる必要はありません。大丈夫そうに見えても、おぼれたあとは病院を受診しましょう。[*6][*8]
■まとめ
毎年夏になると増える子どもの水の事故。水の事故は海に限らず、川や湖、沼、池、プールでも起こっています。海や川に入るときはライフジャケットを着用する、目立つ色の水着や浮き輪などを着用するといったことが、子どもを水の危険から守ることにつながります。
水の事故の注意点は、子どもの成長とともに変わっていきます。乳幼児の水遊びは側に付き添い、小学校低学年でも大人が目を離さないようにしましょう。小学校高学年からは、水場の危険性を家庭で確認し、友達との水遊びで危険なことをしないよう、よく伝えてください。もし流されてしまった場合やおぼれた場合の対処法も確認して、安全に楽しい夏の思い出を作りましょう。
(文 佐藤華奈子、監修 五藤良将先生/マイナビ子育て編集部)
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