前立腺がん検診(PSA検査)のPSA値とは?メディカルドック監修医が、腫瘍マーカーの数値基準や高くなる原因、引っかかったときの対処法を解説。

監修医師:
石川 智啓(医師)
2013年名古屋大学医学部卒。初期研修修了後、JCHO中京病院泌尿器科、小牧市民病院泌尿器科、名古屋大学医学部附属病院泌尿器科を経て、現在水野内科クリニックで勤務。日本泌尿器科学会専門医、da Vinci Surgical System コンソールサージャン・サーティフィケートの資格を有する。
前立腺がん検診のPSA検査とは?
前立腺がんの検診としては、血液中の前立腺特異抗原(prostate specific antigen;PSA)の値の測定を行うことが一般的です。
前立腺がん検診はどんな検査を行う?
PSA値は血液検査で測定されます。静脈からの採血で、一般的な血液検査と同様の方法です。PSAは腫瘍マーカーの一つで、前立腺がんで著しく増加します。ただし、前立腺肥大でも上昇することがあります。
前立腺がん検診のPSA検査(腫瘍マーカー)はどこで受けられる?
PSA検査は健康診断にオプションとして追加されるがん検診や、人間ドックで受けることができます。健康診断クリニックや泌尿器科クリニック、総合病院の泌尿器科など、さまざまな病院で受けることが可能です。
前立腺がん検診は何歳から受けるべきか?
中高年男性に対するPSA検査による前立腺がん検診により、前立腺がんによる死亡率や前立腺がんの転移を低下する効果などが期待できます。このことから、50歳以上の男性は前立腺がん検診を受けることが望ましいのではと考えられています。ただし、過剰な診断や治療につながるリスクなどを理解したうえで、個人の意向に沿った前立腺がん検診の受診が好ましいとされています。一方で、家族に前立腺がんがいる場合には、40歳からの受診が勧められています。
「前立腺がん検診のPSA検査」の見方と再検査が必要な数値・結果
以下のような診断結果の場合にはすぐに病院に受診しましょう。
PSA検査の方法と検査でわかること
PSAは静脈から採血した血液検体から測定されます。血中のPSA値は、前立腺がんの患者さんで増加し、病気の進行度合いもよく反映して変動することが知られています。そのため、前立腺がんの診断や予後の判定、経過観察の指標となります。
「前立腺がん検診のPSA検査」の基準値と結果の見方
前立腺がん検診では、PSA値のカットオフ値として4.0ng/mLが用いられることが多いでしょう。また、年齢階層別のPSAカットオフ値は以下のようになっています。
50〜64歳:3.0ng/mL
65〜69歳:3.5ng/mL
70歳以上:4.0ng/mL
PSA検診ではこれらのカットオフ値を超えた場合には、再検査が勧められます。カットオフ値以下の場合、PSA値が1.0ng/mL以下では3年後の検診が、1.1ng/mL以上では1年後の検診が勧められます。
「前立腺がん検診のPSA検査」の異常値・再検査基準と内容
PSA検査でカットオフ値を超えるケースでは、精密検査が勧められます。一方で、PSA値が4〜10ng/mLの場合はグレーゾーンとも呼ばれています。この場合は、前立腺生検を行なった場合、20〜40%の確率でがんと診断される一方で、60〜80%の方ではがんと診断されません。このようなケースでは、前立腺がん診断の補助マーカーとして、プロステートヘルスインデックスなどが測定されることもあります。より精度の高いがんリスク予測を行い、生検を実施するかどうかを判断していきます。

