脳梗塞を発症すると目に症状が現れる原因

脳梗塞で目の症状が現れるのは、目そのものではなく、目へ向かう血管や視覚を処理する脳の部分に血流障害が起こるためです。
私たちは目で見た情報を脳で処理して初めて「見えている」と認識しています。そのため、脳の視覚経路に障害が起こると、目自体に異常がなくても見え方に異常が生じます。
眼動脈の血流が途絶えるため
一過性黒内障は、網膜へ血液を送る血管の血流が一時的に悪くなることで起こります。
特に首の動脈(頸動脈)の動脈硬化が進んでいる場合、小さな血栓が流れてきて一時的に血流を妨げることがあります。
その結果、片目が突然見えなくなり、血流が回復すると再び見えるようになります。
眼球を動かす筋肉のバランスが崩れるため
両目が同じ方向を向いているのは、脳から目の筋肉へ正確な指令が送られているためです。
脳梗塞によってその指令が乱れると、左右の目の向きがずれてしまい、物が二重に見える複視が起こります。
後頭葉の視覚野の障害
後頭葉は視覚情報を処理する脳の部位です。
この部分に脳梗塞が起こると、視野の半分が見えなくなる同名半盲が生じることがあります。
脳梗塞のサインとなる目の症状は「全体がかすむ」と「片目が真っ暗」どっち?

脳梗塞や一過性脳虚血発作(TIA)のサインとして、より注意が必要なのは「片目が急に真っ暗になる」症状です。
「全体がかすむ」という症状は、ドライアイ、眼精疲労、白内障、老眼などでもよくみられます。
一方、「片目が急に真っ暗になる」という症状は、一過性黒内障と呼ばれ、目や脳へ向かう血流が一時的に悪くなっている可能性があります。数分でなおった場合でも、脳梗塞の前触れであることがあるため、早急な受診が必要です。
ただし、「全体がかすむ」場合でも、以下のような症状を伴う場合は脳梗塞の可能性があります。
急に発症した
物が二重に見える
視野の半分が欠ける
ろれつが回らない
手足が動かしにくい
強いめまいやふらつきがある

