採血後の内出血に対する応急処置と予防法
採血後に内出血があっても、揉まずに安静を保ちます。痛みや腫れが強い場合は患部を冷やして過ごすことで、数日から1〜2週間の経過で自然に吸収されていきます。
しっかり圧迫する
採血後は5分以上しっかり圧迫し、その後も採血した腕に過度な負担をかけないようにします。血管からのさらなる出血を防ぎ内出血の広がりを抑えることができます。痛みや腫れがある場合は患部を冷やすことで内出血を抑えられます。日常生活では重い荷物を持つ作業を採血直後に避け、階段の手すりなどに腕を強くぶつけない意識が大切です。
バランスのよい食事
ビタミンCやたんぱく質を含むバランスのよい食事を心がけることで、血管や皮膚の状態を整え、日常的な内出血を起こしにくくする効果が期待できます。過度な飲酒や栄養の偏りは肝機能や凝固能に影響するため控え、持病がある場合は内科で定期的に検査を受けておくと安心感が高まります。
採血前に内服薬の情報を伝える
抗凝固薬や抗血小板薬などを服用している方は、採血前に必ず医療者へ伝えることで、止血時間の調整や止血ベルトの使用などの配慮を受け、内出血を減らすことができます。ふだんから原因不明のあざが少なくない場合は、早めに内科や血液内科で検査を受け、生活習慣の見直しと併せて出血傾向の有無の確認が大切です。
「採血後の内出血」で注意すべき病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「採血後の内出血」で注意した方が良い病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
ITPは免疫の異常で血小板が減少し、皮膚に紫斑や点状出血が出やすくなる病気です。採血後の内出血も目立ちます。治療はステロイドなどによる免疫調整や血小板輸血が行われ、原因不明のあざや出血が続くときは血液内科への受診が大切です。突然の大量出血は救急対応が必要です。
白血病
白血病は病的な白血球が増えて正常な血球が減少し、貧血や感染症に加えて血小板減少による出血傾向が現れる病気です。治療は化学療法や造血幹細胞移植などです。原因不明の内出血や発熱、全身倦怠感が続く場合は血液内科を早めに受診し、急な出血や意識障害を伴えば救急受診が必要です。
血友病
血友病は生まれつき血液凝固因子が不足し、関節内出血や筋肉内出血、採血後の止血困難などが起こりやすい疾患です。不足している凝固因子を補充する治療が行われ、少しの傷でも出血が長引く場合は小児科や血液内科を受診し、頭部打撲後の出血などは救急での精査が必要です。
肝硬変
肝硬変では肝臓で凝固因子が作られにくくなり、食道静脈瘤や皮膚のあざなど出血傾向が現れ、採血後の内出血も増えます。治療は肝機能を保つ薬物療法や生活習慣の改善です。また、食道静脈瘤には必要に応じて内視鏡治療が行われます。黄疸や腹水、原因不明のあざがあるときは消化器内科を受診し、大量吐血は緊急受診が必要です。

