子どもにとって朝の歯みがきは意外と難しい? ライオンが見つめる現状
ライオンの高橋典子さんは、同社が取り組む「おくちからだプロジェクト」について紹介しました。同プロジェクトでは、紙芝居やゲーム、オリジナル歯ブラシづくりなどを通じて、子どもたちが楽しくオーラルヘルスケアを学べるプログラムを全国のこども食堂などで展開しているそうです。

ライオン コーポレートサポート部総務室 サステナビリティ施策チーム 高橋 典子さん
活動の中で明らかになったのが、「朝の歯みがき」の課題。
同社の調査によると、夜はほとんどの子どもが歯みがきをしている一方で、朝に歯を磨かない割合は3~5歳で50%、小学生では15.2%にのぼります。 高橋さん曰く「忙しい朝は、歯みがきが後回しになりやすい時間帯」なのだといいます。

※当日投影資料より
高橋さんは、「歯みがきは子ども自身が自分でできる日々の行動です。できたことを周りの大人に認めてもらう体験が、自信や主体性につながると考えています」と語りました。
「よく噛むこと」は心や学びにも影響する
静岡県立大学 食品栄養科学部栄養生命科学科 教授 桑野 稔子先生は、「みなさんが思っている以上に、よく噛むことは重要です」と切り出し、「咀嚼(そしゃく)」の重要性について解説しました。

静岡県立大学 食品栄養科学部栄養生命科学科 教授 桑野 稔子先生
未就学児を対象とした桑野先生の研究では、食事中にあまり噛まない子どもは、よく噛む子どもに比べて問題行動のリスクが約3.25倍高い傾向が見られたといいます。また、小学5年生を対象とした別の研究では、あまり噛まない子どものほうがストレスを抱えやすいことも報告されているそうです。

※当日投影資料より
さらに桑野先生は、「成長期に十分な咀嚼刺激がないと、あごや咀嚼筋の成長だけでなく、記憶や学習機能にも悪影響を及ぼす可能性があります」と説明しました。
一方で現代は、柔らかい食品が増えたことで噛む回数が減少。戦前は1食あたり約1,400回だった咀嚼回数が、現在は約600回まで減っているといいます。そのため桑野先生は、「噛み応えのある食材を選ぶことが大切」と強調。朝食の一例としてシリアルを挙げ、「手軽に準備でき、しっかり噛む習慣づくりにも役立つ食品のひとつです」と紹介しました。

※当日投影資料より
