「食中毒」を引き起こす病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「食中毒」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
カンピロバクター感染症
カンピロバクター感染症は、主に生または加熱不十分な鶏肉を食べることで起こります。潜伏期間は1〜7日で、発熱や腹痛、下痢などが現れます。水分を少量ずつ補い、脱水を防ぐことが基本です。軽症では自然に改善することがありますが、症状が強い場合は抗菌薬を使用することがあります。高熱や血便、強い腹痛がある場合や、水分を飲めない場合は、内科や消化器内科を受診してください。
腸管出血性大腸菌(O157など)
腸管出血性大腸菌は、主に生または加熱不十分な牛肉などを介して感染します。潜伏期間は3〜8日で、激しい腹痛や血便が特徴です。治療は水分補給などの対症療法が中心となります。市販の下痢止めは、腸管内に毒素がとどまるおそれがあるため、自己判断では使用しないでください。激しい腹痛や血便が出た場合は、速やかに内科や消化器内科を受診してください。尿量が減る、顔色が悪い、強いだるさがある場合も早めの受診が必要です。
黄色ブドウ球菌
黄色ブドウ球菌による食中毒は、手指などに付着した菌が弁当やおにぎりなどの食品に移り、毒素を作ることで起こります。潜伏期間は0.5〜6時間と短く、急な吐き気や激しい嘔吐が現れます。水分を少量ずつ補い、脱水を防ぐことが基本です。嘔吐が続く場合は、点滴が必要になることがあります。嘔吐が激しく、水分をまったく飲めない場合や、ぐったりしている場合は内科を受診してください。
サルモネラ菌
サルモネラ菌による食中毒は、主に卵や鶏肉などを介して感染します。潜伏期間は8〜48時間で、発熱や腹痛、水様性下痢などが現れます。水分を補い、脱水を防ぐことが基本です。軽症では自然に改善することがありますが、乳児や高齢の方など重症化する可能性がある場合は、入院や抗菌薬治療が必要になることがあります。高熱が続く場合や、下痢や嘔吐によって脱水症状が強い場合は、内科や消化器内科を受診してください。
腸炎ビブリオ
腸炎ビブリオによる食中毒は、主に夏場の刺身や寿司などの魚介類を介して起こります。潜伏期間は6〜24時間で、激しい腹痛と下痢が中心です。少量ずつ水分を補い、脱水を防ぎます。治療は水分補給などの対症療法が基本です。下痢や嘔吐が続き、水分補給が追いつかない場合や、強い腹痛が続く場合は、内科や消化器内科を受診してください。
「食中毒と血液検査」についてよくある質問

ここまで食中毒と血液検査について紹介しました。ここでは「食中毒と血液検査」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
食中毒かもしれないと病院を受診した場合、具体的にどのような検査を受けるのでしょうか?
林 良典(医師)
食事内容や経過を確認し、脱水や炎症を評価する血液検査を行います。血便や重症時には、便検査を追加することがあります。
激しい下痢で採血された場合、血液検査からどのような情報が読み取れるのですか?
林 良典(医師)
脱水や腎臓への負担、電解質異常がわかります。白血球やCRPから炎症の程度も評価し、全身状態を踏まえて治療方針を検討します。
食中毒の原因となっている細菌やウイルスを直接調べるには、どのような検査が必要になりますか?
林 良典(医師)
原因を直接調べるには、便培養や迅速抗原検査、PCR検査などの便検査が必要です。血便や強い症状がある場合などに医師が判断します。
まとめ 食中毒かも…と思ったらすぐに医療機関へ
血液検査では、炎症や脱水、腎機能、電解質の異常がわかります。ただし、原因菌を直接特定する検査ではなく、必要に応じて便検査を行います。水分を飲めない、血便や黒い便が出る、強い腹痛や高熱が続く、尿が出ない、ぐったりしている場合は、早めに病院を受診してください。下痢止めは自己判断で使わず、少量ずつ水分を補給しましょう。
「食中毒」と関連する病気
「食中毒」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
消化器系の病気
消化器系
感染性胃腸炎
急性虫垂炎腎臓・血液系の病気
腎臓・血液系
溶血性尿毒症症候群
血便や強い脱水、激しい腹痛がある場合は、食中毒と決めつけず、原因を確認するため病院を受診してください。
「食中毒」と関連する症状
「食中毒」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状の詳細についてはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
吐き気・嘔吐
下痢
腹痛発熱血便食中毒では複数の症状が同時に現れることがあります。水分を飲めない、血便が出る、強い腹痛や高熱が続く場合は、早めに病院を受診してください。
参考文献
厚生労働省:食中毒
厚生労働省:細菌による食中毒
食品安全委員会:食中毒予防のポイント
日本臨床検査標準協議会.日本における主要な臨床検査項目の共用基準範囲.
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