「ナイアシンが不足」すると精神にどんな”症状”が現れる?管理栄養士が解説!

「ナイアシンが不足」すると精神にどんな”症状”が現れる?管理栄養士が解説!

ナイアシンの効率的な摂取方法

ナイアシンの効率的な摂取方法

たんぱく質を摂る

ナイアシンは食品から摂取できるほか、必須アミノ酸のトリプトファンから体内で合成されるという特徴があります。トリプトファンは肉・魚・卵・乳製品・大豆製品など、たんぱく質を多く含む食品に広く含まれています。そのため、たんぱく質をしっかり摂ることで、ナイアシンの摂取量と合成量の両方を効率よく確保できます。主菜が不足しがちな食生活では、たんぱく質を意識して取り入れることがナイアシンの安定した摂取に役立ちます。

汁ごと食べる

ナイアシンは加熱による損失が比較的少ないとされていますが、水溶性のため煮汁に溶け出すことがあります。煮物やスープなど、汁ごと食べられる料理では溶け出した分も含めて摂取できるため効率的です。一方、焼く・炒めるなどの通常の加熱調理ではナイアシンの含有量はほぼ保たれるとされており、日常の食事の中で無理なく摂取量を確保できます。

アルコール量を控える

アルコールの代謝にはナイアシン由来の補酵素(NAD)が使われることが知られています。食事の前後や食事中に飲酒量が多い場合には、摂取したナイアシンの利用に影響する可能性があります。それは、アルコール代謝にNADが優先的に使われることで、食事から取り入れたナイアシンが本来の代謝に十分活かされにくくなることがあるためです。健康的な食事を心がけるうえでは、食事と合わせた過度の飲酒を控えることが、ナイアシンを効率よく利用するための一つの工夫といえるでしょう。

「ナイアシンの不足による症状」についてよくある質問

「ナイアシンの不足による症状」についてよくある質問

ここまでナイアシンなどを紹介しました。ここでは「ナイアシンの不足による症状」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。

ナイアシンが不足すると体にどんな症状が現れますか?

池田 早苗(管理栄養士)

皮膚炎や口内炎、舌炎、下痢、食欲不振などが現れることがあります。欠乏が重度になると皮膚炎・下痢・精神神経症状を主な特徴とする「ペラグラ」を発症することがあります。
ナイアシンが不足すると、皮膚炎や口内炎、舌炎、下痢、食欲不振などが現れることがあります。欠乏が重度になると、皮膚炎・下痢・精神神経症状を主な特徴とする「ペラグラ」を発症することがあります。精神神経症状として、意識の混乱や記憶力の低下、抑うつなどがみられることがありますが、これらはナイアシン不足だけに特有の症状ではありません。日本ではペラグラはまれですが、慢性的な多量飲酒による低栄養や吸収障害がある人では、たんぱく質やほかのビタミンの不足とともにナイアシン欠乏が生じることがあります。

ナイアシンの過剰摂取で現れる症状はありますか?

池田 早苗(管理栄養士)

サプリメントや強化食品などから過剰に摂取すると副作用が現れることがあります。ニコチン酸の過剰摂取では顔の紅潮やほてり、かゆみが、ニコチンアミドの過剰摂取では吐き気や下痢、肝機能障害が生じる可能性があります。
ナイアシンをサプリメントや強化食品などから過剰に摂取すると、副作用が現れることがあります。「日本人の食事摂取基準(2025年版)」における成人の耐容上限量は、年齢によって異なり、ニコチンアミドでは男性300〜350mg/日、女性250mg/日、ニコチン酸では男性75〜85mg/日、女性60〜65mg/日です。ニコチン酸を多量に摂取すると、顔や体の紅潮、ほてり、かゆみなどの「フラッシング」が起こることがあります。一方、ニコチンアミドの過剰摂取では、吐き気や下痢などの胃腸症状や肝機能障害が生じる可能性があります。通常の食品からの摂取で過剰症が起こることはほとんどありませんが、サプリメントや医薬品を使用する際は、製品に記載された用量を守り、複数の製品を併用して過剰摂取にならないよう注意しましょう。

編集部まとめ

ナイアシンはエネルギー代謝や皮膚・粘膜の健康維持に欠かせない栄養素で、通常の食事をしていれば不足しにくいとされています。しかし、偏食やアルコール過多、消化吸収の問題などがある場合には不足する可能性があります。肉や魚、きのこ類などナイアシンを多く含む食品を日常的に取り入れ、必要量を満たすことが健康維持につながります。サプリメントを利用する際は用量を守り、適切に活用することが大切です。

「ナイアシン」と関連する病気

「ナイアシン」と関連する病気は2個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

内科の病気

ペラグラ

肝機能障害

「ナイアシン」と関連する症状

「ナイアシン」と関連している、似ている症状は9個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

顔の紅潮

かゆみ

皮膚炎

口内炎

食欲低下

吐き気

下痢

集中力低下

倦怠感

参考文献

ナイアシンの働きと1日の摂取量 | 健康長寿ネット

令和6年国民健康・栄養調査結果公表|厚生労働省

ナイアシン欠乏症 – 11. 栄養障害 – MSDマニュアル家庭版

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書|厚生労働省

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年:文部科学省

配信元: Medical DOC

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