とうもろこしの健康効果

エネルギー補給に役立つ
とうもろこしには、体を動かすためのエネルギー源となる糖質が含まれています。糖質は脳や神経、筋肉などが活動するために欠かせない栄養素で、日常生活や運動時のエネルギー補給に役立ちます。さらに、とうもろこしに含まれるビタミンB1は、糖質がエネルギーとして利用される際に働く栄養素です。糖質とビタミンB1を一緒に摂取できるとうもろこしは、効率よくエネルギー産生をサポートします。
お腹の調子を整える食習慣をサポート
とうもろこしには水溶性と不溶性の両方の食物繊維が含まれていますが、特に不溶性食物繊維を多く含みます。水溶性食物繊維は腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境の維持に関わっています。不溶性食物繊維は水分を吸収して便のカサを増やし、排便に関わる腸の働きをサポートします。
ナトリウムの排泄を助ける
とうもろこしに含まれるカリウムは、体内の余分なナトリウムの排泄を促す作用があります。日々の食生活において、食塩摂取量が気になる場合にカリウムを含む食品の一つとして取り入れられることがあります。ただし、腎機能が低下している方ではカリウムの摂取に注意が必要な場合があります。
細胞の増殖や赤血球の形成に関わる
とうもろこしには葉酸が含まれています。葉酸は、細胞の増殖や赤血球の形成に関わる栄養素です。また、胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクの低減に関わることが知られており、特に妊娠を希望する方や妊娠期には葉酸を十分に摂取することが推奨されています。
骨の健康維持を支える
とうもろこしに含まれるリンは、カルシウムとともに骨や歯の構成成分となるミネラルです。リンは食品中に多く含まれており、通常の食生活で不足することはほとんどありません。一方でリンは食品添加物としても利用されており、インスタント食品や加工食品を多く食べる食生活では摂取が多くなる場合があります。リンを過剰に摂り続けると、カルシウムとのバランスに影響し、骨の健康に関わる可能性が知られています。
とうもろこしを食べる時の注意点

食べ過ぎに注意
とうもろこしは、糖質やエネルギーを比較的多く含む食品です。摂取量が多くなり、消費エネルギーを上回る状態が続くと、余ったエネルギーが脂肪として蓄積されることがあります。食べる量は食事全体のバランスや日々の活動量に合わせて調整しましょう。また、とうもろこしに含まれるナイアシンは体内で利用されにくい形が多いことや、体内でナイアシンに変換されるトリプトファンの含有量が比較的少ない特徴があります。とうもろこしを主食とし、ほかの食品から十分な栄養を摂取できない食生活では、ナイアシン不足によるペラグラ(皮膚炎、下痢、精神神経障害)との関連が知られています。現在の日本では通常の食生活で問題になることはほとんどありませんが、長期間の極端な偏食や低栄養状態、慢性的な過剰飲酒、消化吸収に影響する疾患などがある場合は注意が必要です。
消化器や便通への影響
とうもろこしに含まれる不溶性食物繊維は、一度に多く摂取すると、人によっては胃もたれや腹部の張り、腹痛などを感じる場合があります。特に粒をよく噛まずに食べると消化の負担になることがあるため、ゆっくりよく噛んで食べましょう。また不溶性食物繊維は水分を吸収して便のカサを増やしますが、水分摂取量が少ない場合には便が硬くなり、排便しにくくなることがあります。食物繊維を多く含む食品を取り入れる際は、十分な水分補給も心がけましょう。
腎機能が低下している方
とうもろこしにはカリウムが含まれているため、腎機能が低下している方は摂取量に注意が必要な場合があります。腎機能が低下すると、体外へカリウムを排泄する力が弱まり、血液中のカリウム濃度が高くなることがあります。カリウムはゆでたり水にさらしたりすることで一部流出するため、調理方法によって含有量が変化する場合があります。ただし、自己判断で制限すると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。医師や管理栄養士からカリウム制限の指示を受けている場合はその内容に従い、適切な食事管理を行いましょう。
とうもろこしの栄養素を効率的に摂取する方法

蒸し調理や電子レンジ調理を活用する
とうもろこしに含まれるビタミンB1や葉酸、カリウムなどの水溶性の栄養素は、長時間ゆでると一部の栄養素がゆで汁へ流出することがあります。蒸し調理や電子レンジ調理は、水に触れる時間が短く、水溶性栄養素の損失を抑えやすい調理方法です。またスープや、炊き込みごはんなど調理液ごと食べられる料理にすると、溶け出した栄養素も摂取しやすくなります。
新鮮なうちに食べる
とうもろこしは収穫後、時間の経過と共に甘味や風味が変化しやすい食品です。購入後はできるだけ早く食べることでおいしさを楽しめます。すぐに食べきれない場合は、用途に合わせて冷蔵や冷凍保存を活用しましょう。
ほかの食材と一緒に食べる
とうもろこしに含まれるたんぱく質は、必須アミノ酸のリシンやトリプトファンが比較的少ない特徴があります。肉や魚、卵や乳製品、大豆製品などの良質なたんぱく質を含む食品と組み合わせることで、食事全体のアミノ酸バランスを整えやすくなります。
とうもろこしの保存方法や期間

生とうもろこしの保存方法や期間
生のとうもろこしは鮮度が落ちやすいので、購入後はできるだけ早く食べるのがおすすめです。当日中に食べる場合は、常温保存が可能です。皮とひげをつけたままキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れ風通しの良い涼しい場所でひげを上にして立てて保存します。冷蔵保存する場合も、乾燥を防ぐために皮つきのままキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて野菜室で立てて保存します。2〜3日が保存の目安です。長期保存には冷凍がおすすめです。ひげと汚れている外側の葉を取り除き、皮つきのまま1本ずつラップに包んで冷凍用保存袋に入れます。保存期間は1〜2か月が目安です。食べる際は凍ったままゆでるか、電子レンジで加熱してください。
ゆでとうもろこしの冷凍保存方法や期間
ゆでたとうもろこしは傷みやすいため、常温保存は避けましょう。ゆで上がったら熱いうちに1本ずつラップで包むことで、粒にしわが寄るのを防ぎ、みずみずしい食感を保ちやすくなります。粗熱が取れたら冷蔵庫で保存し、2〜3日を目安に食べきりましょう。冷凍保存する場合は、やや硬めにゆでたとうもろこしを、熱いうちにラップで包み、粗熱を取ってから冷凍用保存袋に入れて冷凍します。使いやすい大きさに切ったり、芯から粒を外して保存しておくと調理の際に便利です。保存期間の目安は1か月です。食べる際は凍ったまま加熱調理に使ったり、電子レンジで加熱してください。
「とうもろこしの糖質量」についてよくある質問

ここまでとうもろこしについて紹介しました。ここでは「とうもろこしの糖質量」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。
とうもろこしを食べると血糖値は上がりますか?
越川 愛子(管理栄養士)
とうもろこしには糖質が含まれているため、食べると血糖値は上昇します。血糖値が気になる場合は一度に食べ過ぎず、食物繊維やたんぱく質を含む食品と組み合わせ、よく噛んでゆっくり食べることが大切です。
とうもろこしには糖質が含まれているため、食べると血糖値は上昇します。ただし、血糖値の上がり方は、食べる量や品種、調理方法、ほかの食品との組み合わせ、個人の体質や健康状態によって異なります。血糖値が気になる場合は、一度に食べ過ぎず、ごはんやパンなどの主食と重ねて多く摂取しないよう量を調整しましょう。野菜やきのこ、海藻などの食物繊維を含む食品や、肉、魚、卵、大豆製品などのたんぱく質を含む食品と組み合わせ、ゆっくりよく噛んで食べることも大切です。糖尿病の治療中の方は、自己判断で摂取量を決めず、医師や管理栄養士の指示に従ってください。
一日どのくらいとうもろこしを食べて大丈夫でしょうか?
越川 愛子(管理栄養士)
摂取量に明確な決まりはありませんが、健康な成人であれば一日あたり1/2〜1本程度を目安にすると良いでしょう。主食として食べる場合はごはんやパンなどの量を調整し、食事全体のバランスを保つことが大切です。
摂取量に明確な決まりはありませんが、健康な成人であれば、一日あたり1/2〜1本程度を目安にすると良いでしょう。とうもろこしは野菜類の中では糖質やエネルギーを比較的多く含むため、主食として食べる場合は、ごはんやパンなどの量を調整すると、食事全体のバランスを保ちやすくなります。活動量や年齢、健康状態により適した摂取量は異なるため、ほかの食品とも組み合わせながら、無理のない範囲で取り入れることが大切です。
編集部まとめ
とうもろこしは、糖質をはじめ、食物繊維やビタミン、ミネラルを含む食材です。食べる量には配慮が必要ですが、食事全体のバランスを意識しながら取り入れることで、さまざまな栄養素を補うことができます。旬ならではのおいしさを楽しみながら、日々の食事に上手に取り入れましょう。
「とうもろこし」と関連する病気
「とうもろこし」と関連する病気は2個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
内分泌系の病気
糖尿病皮膚科・内科の病気
ペラグラ
「とうもろこし」と関連する症状
「とうもろこし」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
腎機能低下
皮膚炎
下痢
精神神経障害
胃もたれ腹痛腹部の張り
参考文献
食品成分データベース|文部科学省
日本食品標準成分表(八訂)増補2023年|文部科学省
GI値とは?食品のGI値や体に与える影響をわかりやすく解説|北海道科学大学
生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット)|健康日本21アクション支援システム Webサイト
おいしさをもっと長持ちさせる夏野菜&果物の保存術:農林水産省
- 「とうもろこしの食べ過ぎ」は”体にどんな症状が出る”のか?管理栄養士が解説!
──────────── - 「尿酸値を下げる」効果が期待できる”1位のお茶”は何かご存じですか?医師が解説!
──────────── - コレステロールの薬で筋肉が溶ける!? 命に関わる副作用「横紋筋融解症」の初期症状と薬に頼らない“7つの食事法”
────────────

