夏の血圧変動に要注意!メディカルドック監修医が暑い時期特有の変化と原因、冬との違いや気を付けたい疾患・対処法について詳しく解説します。
この記事のまとめ
血圧と健康リスク:血圧が高すぎると脳卒中や心筋梗塞、低すぎるとめまいや立ちくらみの原因になります。
夏の血圧変動:暑さによる血管の拡張や発汗による脱水で、夏は血圧が下がりやすくなります。
血圧が上がる原因:冷房による寒暖差、飲酒、塩分過多、運動不足、睡眠不足などで上がる場合もあります。
注意したい症状:強いめまい、胸痛、息苦しさ、手足のまひや言葉の異常がある場合は、早急な受診が必要です。
夏の予防法:こまめな水分補給、適切な室温管理、毎日の血圧測定を心がけましょう。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。
血圧とは?血圧が体に及ぼす影響

血圧は、心臓から送り出された血液が血管の内壁にかける圧力のことです。心臓は、ポンプのように収縮と拡張を繰り返し、血液を全身の組織へ循環させています。まずは、血圧の基本的な内容を押さえておきましょう。
血圧の基準値・異常値
血圧の基準値は、140/90mmHg(診察室血圧)です。これは「診察室で測った血圧が、収縮期血圧(最高血圧)140mmHg、拡張期血圧(最低血圧)90mmHg以上」という意味です。この基準値を超えると異常値となり、高血圧と診断されます。一方、低血圧に明確な診断基準は定められていません。ただし、一般的には収縮期血圧100mmHg以下、拡張期血圧60mmHg以下が低血圧の目安とされています。
血圧が高い人の健康リスク
血圧が高いと、以下のような健康リスクが生じます。
血管が傷んだり、動脈硬化が進行しやすくなったりする
動脈硬化による脳卒中や心筋梗塞のリスクが高まる
腎臓や心臓がダメージを受けやすくなる
血圧は、高いほど脳や心臓の病気のリスクが高まります。高血圧は自覚症状がないケースも多く、気づかぬうちに健康を害するケースが少なくありません。
血圧が低い人の健康リスク
血圧が低すぎると、全身の組織や脳へ十分な血液が届かなくなります。血圧が低くても、特に体調に問題がなければ様子をみるケースも多いです。ただし、低血圧によって臓器の機能に影響が生じると、以下のような健康リスクが起こることがあります。
めまいや立ちくらみ、場合によっては失神発作
朝すっきりと起きられない
頭痛や疲労感、肩こり、胸の痛み、気持ち悪さなど
低血圧によって生活に支障が出る場合は、早めに内科で相談しましょう。
夏になると血圧はどうなりやすい?

夏になると、血圧は下がりやすくなります。これは、暑さによって血管が広がるためです。また、発汗によって体内の水分が減少すると心臓が循環させる血液量が減ることも、血圧が下がりやすい原因のひとつです。ただし、なかには冷房による室内外の寒暖差やストレス、食生活の変化などによって血圧が上がる方もいます。

