主食を過剰摂取すると現れる症状

食後の強い眠気やだるさ
一度に多量の主食を食べると、食後の血糖値が大きく変動し、眠気やだるさに関係する可能性があります。ただし、食後に眠くなっただけで低血糖が起きているとは判断できません。食後の眠気には、食事の量や内容、睡眠不足、体調など複数の要因が関係します。強い眠気やだるさを繰り返す場合や、冷や汗、動悸、手の震えなどを伴う場合は、医療機関に相談しましょう。
しっかり食べたはずなのに、すぐにお腹が減る
ボリュームのある主食を食べた数時間後に、口寂しくなったり、甘いものが欲しくなることがあります。この症状も血糖値の急降下が原因です。食事による血糖値の上昇に伴いインスリンが分泌され、その後血糖値が下がる過程で、エネルギーが不足していると感じやすくなるためと考えられます。このタイミングでさらに食べてしまうと、食べ過ぎの悪循環になる可能性があります。
お腹の張りや便通の乱れ
一度に多くの炭水化物を摂ると、消化・吸収が追いつかず、糖質が未消化のまま大腸に届きやすくなります。それが腸内細菌の働きにより発酵を促し、ガスが発生してお腹の張り(腹部膨満感)を感じやすくなることがあります。また、主食に偏っておかずが減ると食事のバランスが崩れ、腸内環境を悪化させて便通を乱す原因となります。
主食の効率的な摂取方法

全粒穀物を選ぶ
日本人の食事摂取基準(2025年版)では、食物繊維の1日当たりの目標量を成人男性20〜22g以上、成人女性17〜18g以上と定めています。しかし、令和5年国民健康栄養調査の結果では、男女平均30〜39歳で16.7g、40〜49歳で17.0gと不足しがちであり課題です。そこでおすすめできるのが、主食を「未精製」のものに変えることです。日本食品標準成分表(八訂)2023年増補では、可食部100gあたりでは、白米の0.5gに対して、玄米では約6倍の3.0g、食パンでは全粒粉パンの方が約2倍の4.5g含まれます。国立健康・栄養研究所でのデータでは、未精製穀物(全粒穀物)が生活習慣病のリスクを低減させるという報告もあります。
主菜・副菜と一緒に食べる
主食の主な栄養素は糖質です。糖質のエネルギー代謝を助けるビタミンB1、ナイアシン、パントテン酸をおかずから一緒に摂取することで、エネルギー源へ変換することができます。ビタミンB1は豚肉、うなぎ、たらこ、大豆製品などを組み合わせることで摂取が可能です。ナイアシンは魚類、肉類、キノコ類、落花生などに含まれています。パントテン酸はレバー、納豆、鶏肉、アボカドなどです。具体的な摂取量については、厚生労働省と農林水産省が策定した「食事バランスガイド」を参考にご自身に適したバランスを意識してみましょう。
おかずを先に食べる
主食を野菜(副菜)やたんぱく質(主菜)のあとに食べることにより、小腸から消化管ホルモン(インクレチン)が分泌され、胃での排泄が緩やかになり、食後の血糖値の急上昇(血糖値スパイク)を抑える働きが期待されます。ただし、順番に囚われるのではなく、食事全体でしっかりと食物繊維などの栄養素を確保することが大切です。よく噛んでゆっくり食べる習慣と合わせて、無理のない範囲で取り入れてみましょう。
「主食の一日の摂取量」についてよくある質問

ここまで主食などを紹介しました。ここでは「主食の一日の摂取量」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。
主食は一日何gが目安なのでしょうか?
神尾 澄恵(管理栄養士)
1日に必要な主食の量は、性別や年齢だけでなく、日々の活動量によっても異なります。
日本人の食事摂取基準(2025年版)に基づき、成人30〜49歳の男女のおける1日の炭水化物摂取量と、主食の目安(食事バランスガイドのSV数)を身体活動レベルにあわせてみました。
身体活動「低い」:座り仕事中心で移動が少ない生活。成人男性、炭水化物約293g〜381g/主食5〜7SV、成人女性、炭水化物約219g〜284g/主食4〜5SV。身体活動「ふつう」:成人男性、炭水化物約344g〜447g/主食6〜8SV、成人女性、炭水化物約256g〜333g/主食5〜7SV。身体活動「高い」:成人男性、約394g〜512g/主食6〜8SV.成人女性、炭水化物約294g〜381g/主食5〜7SVです。主食1SV(つ)の目安量は、ごはん小盛り1杯(約100g)、食パン1枚、うどん1玉などです。
編集部まとめ
主食は、おもにご飯、パン、麺など炭水化物を主成分とする食材です。炭水化物は、たんぱく質・脂質と並ぶエネルギー産生に必要な栄養素です。「食事バランスガイド」では、コマの一番上にある項目で、日々の生活に必要とされています。1日の必要な主食の量は性別や年齢のほかに日々の活動量により変動します。どのくらい食べたらいいかを知る目安として、食事バランスガイドでは、1SV(つ)をもとに目安量が記載されていますので、参考にしてみてください。主食は不足するとエネルギー不足になり、疲労感や筋力が低下する可能性もあり、過剰に摂取すると、食後に強い眠気やお腹の張りなどの症状があらわれることがあります。主菜や副菜と一緒にたべたり、食べる順番を意識するなど、全体のバランスを意識してみましょう。
「主食」と関連する病気
「主食」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
代謝・内分泌系
糖尿病肥満症
消化器系の病気
便秘症
「主食」と関連する症状
「主食」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法についての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
下痢
便秘眠気
だるさ
疲れやすい参考文献
日本人の食事摂取基準|厚生労働省
「食事バランスガイド」について|農林水産省
令和5年国民健康・栄養調査結果公表|厚生労働省
食品成分データベース
e-ヘルスネット(厚生労働省)|生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット)|健康日本21アクション支援システム
健康長寿ネット
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