「血糖値」の異常で気をつけたい病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「血糖値」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
糖尿病
糖尿病とは血糖値が高くなった状態が慢性的に続く病気です。膵臓から分泌されるインスリンの分泌不足や作用不足によって、血糖を細胞に取り込む働きが不十分になり、血糖値が下がりにくくなります。糖尿病の主な発症原因は遺伝因子や環境因子によるものです。環境因子としては肥満や過食、運動不足など生活習慣が影響します。血液検査で高血糖やHbA1cの高値を指摘されたり、口渇や体重減少などの症状がある場合はすみやかに内科を受診しましょう。
血糖値スパイク
血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急激に上昇し、その後急速に血糖値が下がる現象です。空腹時の血糖値が正常値の範囲の場合でも起こることがあります。血糖値スパイクの主な原因は、糖質の過剰摂取や食後高血糖を招きやすい食べ方などです。糖質を一気に過剰に摂取すると、血糖値が急上昇します。急激な高血糖が起こるとインスリンが大量に分泌され、今度は急激に血糖値が下がることで血糖値スパイクが起こるといわれています。血糖値スパイクで現れる症状は、眠気や集中力の低下、倦怠感などです。糖質の摂取量を適正量にすることや、ゆっくりよく噛んで食べること、主食など糖質を多く含む食品を食事の最後に食べるようにすることは血糖値の急上昇を防ぐコツとなります。また、ジュース類など糖を含む飲み物の摂取を控えることも大切です。食後に眠気や集中力の低下、倦怠感などの症状が頻繁に現れる場合は、早めに一般内科を受診しましょう。
動脈硬化
動脈硬化とは、血管の弾力の低下や血管の内腔が狭くなった状態です。血管の弾力の低下や血管の内腔が狭くなると、全身に血液が十分に届かなくなります。動脈硬化が進行する主な原因は肥満、高血糖、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病や加齢、喫煙などです。高血糖の状態が持続すると血管を傷め、動脈硬化を進行させるリスクになるといわれています。
お酒を楽しみながら血糖値をコントロールするポイント

お酒を楽しみながら、血糖値をコントロールするには、血糖値を上げにくい食材を選ぶことや食べ方を工夫することがポイントになります。
食べる順番を意識しましょう
食後の高血糖を予防するには、食べる順番が重要です。野菜や海藻、きのこ類などの食物繊維を多く含む食品から食べ始め、次に肉や魚、大豆製品などたんぱく質を多く含む食品を食べましょう。最後に糖質を多く含む穀類を食べることで、食後の血糖値の上昇が緩やかになると報告されています。食後の血糖値の上昇をゆるやかにするには、食物繊維とたんぱく質などを摂るタイミングが重要です。食物繊維は糖質の吸収を遅らせて食後の高血糖を抑制します。また、たんぱく質を摂取することでインスリン分泌が促進され、胃の中の食べ物が小腸へゆっくり送られるようになります。その結果、血糖値が上がりにくくなるのです。
適正量をバランスよく摂取しましょう
主食、主菜、副菜を揃えてバランスよく食べることで、栄養素のバランスが整いやすくなります。主食だけの食事では、糖質が多くなり、食物繊維やたんぱく質が不足しがちです。食べる順番による食後高血糖抑制効果もあまり期待できず、食後高血糖を起こしやすくなります。糖質が多い芋類のサラダやマカロニ、春雨サラダなどを選んでしまうと、いくら副菜を添えていても全体的に糖質の摂取量が多くなります。料理名ではなく、使われている食材に注目しましょう。過体重はインスリン抵抗性を招き、血糖値が下がりにくくなります。食べ過ぎや飲み過ぎによるカロリーオーバーにならないよう、適正な範囲のエネルギー摂取にしましょう。
お酒の種類や量に気をつけましょう
ビールや日本酒、チューハイ、カクテル、果実酒などは糖質を含み、血糖値に影響を与えます。ウイスキーや焼酎など糖質を含まないお酒があります。糖質を含まないからといっても、血糖値に全く影響しないわけではありません。過剰な飲酒は、インスリンの分泌や感受性に影響をあたえ、血糖値が上昇しやすくなるといわれています。糖質の摂取量を少しでも減らすには、糖質ゼロのお酒を選びましょう。糖尿病の発症予防のためには、一日に純アルコールとして20g以下が適量といわれています。ビールなら500mL程度、日本酒なら1合弱程度の量です。

