実は「掃除しなさい」はNGだった。教育評論家 親野智可等先生がすすめる、夏休みの「親子大そうじ」が子どもを伸ばす理由

お手伝いに期限を設けたほうが、子どもの成長につながる!?

ーー親からすると、靴を揃えるのはやって当たり前で、お手伝いの範疇ではないと思ってしまいそうです。

親野 そうではないんですよ。あまり高望みはしないようにしたほうがいいですね。向いていないことをやらせようとすると、叱る材料が増えてしまいます

ーーたしかに、そうするとそもそものお手伝いの意義から反れてしまいますね。

親野 もうひとつ、習慣化に大事なのは、親が必ず見届けることです。たとえば9月は、新学期が始まる節目ですよね。「二学期は玄関そうじをする」と決めたとする。子どもは最初の2、3日ははりきるし、親も見届けて褒めるんです。でも、だんだんと子どものやる気がなくなっていくし、親も見届けなくなり、2週間もするとお互いにすっかり忘れてしまいます。なのに、必ず親が先に思い出すんです。それで「やってないじゃん!」「サボってる!」となる。親は自分も忘れていたのに、叱るんです。

ーーありがちですね、すみません……。

親野 続かない原因は、親が見届けを忘れるからなんです。見届けて感謝したり褒めたりする。もし忘れていたらやらせて、あるいは一緒にやって、それから褒める。これを親が続けることができれば、子どもも続きます。

親野 もうひとつ、期限がエンドレスだと難しいんです。「2週間やろうね」と期限をつけて、やり遂げたら褒める。それで終わりにしてもいい。終わりにしても、子どもは「やり遂げた」という達成感を持つことができますから。失敗の一因は、親が期限を設けず始めさせることにもあるんですよ。

ーーそういった意味でも、夏休みは期限が設けやすく、そうじのお手伝いを始めるのは相性がいいですね。

親野 そうですね。「お手伝いの目的は親子関係を良くして自己肯定感を高めること」「子どもの得意・不得意を見極めて、やってもらうお手伝いを考えること」、この2つを意識してほしいですね。「高学年にはこのお手伝いが最適!」など、年齢などで区切るやり方もありますが、あれは一応の目安にはなるけれど、あまりこだわらないほうがいいと思います。年齢差や学年差より、個人差・生まれつきの資質によるものが大きいので。

ーー鵜呑みにしすぎると「低学年ができることを、高学年のあなたがなんでできないの?」と叱る材料になってしまいそうです。

親野 そうなんです。逆効果なんです。だから、とらわれすぎず、子どもに合った方法でやってみてくださいね。

子どももできる! お手伝いTips

【1】フローリングワイパーの柄を子どもの身長に合わせて短くする

柄の長さを調節することができるフローリングワイパーなら、子どもの身長に合わせて使用すると◎。自分仕様の″マイワイパー”でお手伝いを始めれば、扱いやすく、楽しくお手伝いができそう!

柄を短くすれば、小さな子でも扱いやすい

【2】拭きそうじは「直角拭き」で!

お手伝いの第一歩には、食後のテーブルや勉強した机を拭いてもらう「1ヶ所おまかせ」スタイルがおすすめ。その際、上手な拭き方として「ヨコ・タテ・ヨコ・タテ」と直角を意識して拭く″直角拭き”だと拭きムラを防げます。

油、皮脂、鉛筆……いろいろな汚れをサッと落とせるクリーナーを一緒に使えば、子どもの「おそうじをやっている感」もアップ!

″直角拭き”を意識すると、ムラなくキレイに拭くことができるから、次のお手伝いのやる気に繋がる達成感が得られそう!

【3】お風呂そうじは「考える力」が鍛えられる

洗う箇所が多く、段取りが必要になるお風呂そうじは、どこから洗うと効率的なのかを考える力が養える。夏場は水がぬるく濡れることへのハードルも下がりやすい。そうじが複雑でスペースが広い分、そうじが終わったあとの達成感もひとしお! ただし、小さい子どもの場合、浴槽に残った水が原因で溺れたり、浴槽や浴室内の滑りやすい床で転倒したりする危険があります。小さい子にはやらせない、必ず浴槽の水を抜いたり床に滑り止めシートやマットを敷く、などの安全対策をしましょう。

はじめよう!夏の大そうじ/花王
https://www.kao.co.jp/osouji/natsu/

(取材・文:有山千春、撮影:佐藤登志雄、構成・編集:マイナビ子育て編集部、取材協力:花王)

配信元: マイナビ子育て

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