アイスはいつ食べると血糖値が上がりにくい?

血糖値をコントロールしながらアイスを安全に楽しむためには、「食べるタイミング」の選択が極めて重要になります。
食後2〜3時間後にアイスを食べるのが理想的?
結論から言うと、おやつの時間として定着している「食後2〜3時間後」にアイスを食べるのは、実はあまりお勧めできません。なぜなら、通常の食事(昼食など)を摂った後、血糖値は1〜2時間かけてピークに達し、2〜3時間かけてようやく正常な値へと戻っていきます。この「血糖値がようやく下がってきた、あるいはまだ完全に下がりきっていないタイミング」でアイスを追加してしまうと、下がろうとしていた血糖値が再び強制的に押し上げられ、血管が一日中、高い血糖の波に晒され続けることになってしまうからです。
朝や空腹時は血糖値が上がりやすい
では、朝や空腹時はどうでしょうか。先述した通り、朝一番や空腹時のアイスは最も避けるべき最悪のタイミングです。胃の中が空っぽの状態で糖質が流れ込むと、ブレーキが効かない車のように血糖値が急上昇します。
血糖値の急上昇を防ぐアイスの選び方・食べ方とは?

糖尿病が気になるけれど、どうしてもアイスが諦めきれない。そんなときは、以下の3つの医学的な予防法(アプローチ)を実践してください。
糖質オフ・機能性アイスの徹底活用
現代の食品技術は進歩しており、砂糖の代わりに血糖値を上げない人工甘味料(エリスリトールやスクラロースなど)や食物繊維をふんだんに使用した「糖質オフ商品」が広く市販されています。これらを利用すれば、一般的なアイスが1個あたり糖質20〜30gであるのに対し、糖質を5〜10g程度にまで劇的に抑えることができます。これだけでも食後の血糖値の上昇幅を、半分以下にシャットアウトすることが可能です。購入する際は、パッケージの表面のキャッチコピーだけでなく、必ず裏面の「栄養成分表示」を確認し、糖質10g以下を目安に選ぶ習慣をつけましょう。
ナッツ類や無糖ヨーグルトのトッピング(脂質・タンパク質の追加)
アイスを単体で食べるのではなく、食べる前に「一工夫」加える方法です。アイスにアーモンドやクルミなどのナッツ類をトッピングしたり、プレーン(無糖)のヨーグルトに混ぜて一緒に食べたりします。ナッツに含まれる良質な脂質や食物繊維、ヨーグルトのタンパク質が、アイスの糖分を包み込み、小腸での吸収スピードを著しく遅らせてくれます。トッピングに使うナッツは、塩分や砂糖で味付けされていない「素焼き・無塩」のものを選んでください。ヨーグルトも「無糖」がおすすめです。
医学的な適量(カロリー・脂質・糖質)の数値を厳守する
糖尿病診療において、おやつ(嗜好品)の摂取基準は、1日あたり「200kcal以内、糖質10g以下」が世界的な目安とされています。この基準を満たすために、アイスを食べる際は「1個丸ごと食べず、半分に分けて食べる(残りは冷凍庫へ)」、あるいは「ミニサイズ(マルチパック)のアイスを1個だけにする」という物理的なコントロールが有効です。一般的な高級アイスクリームは小カップでも約250kcal、脂質15g、糖質20gを超えてしまいます。食べる量を「半分」に制限すれば、カロリーは約125kcal、脂質は約7.5g、糖質は約10gとなり、糖尿病の合併症リスクを抑える安全圏にコントロールすることができます。

