女性ホルモンの働き(役割)

女性ホルモンは月経や妊娠だけでなく、骨や血管、肌など全身の健康維持にも関わっています。ここでは代表的な働きを紹介します。
月経周期を整える
エストロゲンとプロゲステロンは、互いにバランスを取りながら月経周期をコントロールしています。エストロゲンは子宮内膜を厚くし、排卵後にはプロゲステロンが子宮内膜を維持して、受精卵が着床しやすい状態を整えます。
妊娠を維持する
排卵後に分泌が増えるプロゲステロンは、妊娠の成立や維持を支える重要なホルモンです。子宮の環境を整えるだけでなく、子宮の過度な収縮を抑えるなど、妊娠を継続しやすい状態を保つ働きがあります。
骨の健康を守る
エストロゲンには骨からカルシウムが失われるのを抑える働きがあります。閉経後にエストロゲンが減少すると骨密度が低下しやすくなり、骨粗しょう症のリスクが高まることが知られています。
血管や脂質代謝をサポートする
エストロゲンは血管の弾力をしなやかに保つほか、コレステロールなど脂質の代謝にも関与しています。そのため、閉経後は動脈硬化や心血管疾患のリスクが高まる一因になると考えられています。
肌や自律神経の状態を保つ
女性ホルモンは皮膚のうるおいやハリの維持、自律神経の働きにも関わっています。ホルモンバランスが変化すると、肌の乾燥やほてり、発汗、気分の落ち込みなど、更年期にみられるさまざまな症状(更年期症状)につながることがあります。
大豆製品の健康効果

大豆イソフラボンの構造は、女性ホルモン(エストロゲン)に似ています。そのため、以下のような働きが期待されています。一方、ヒトにおける大豆イソフラボンの有効性と安全性についてはまだはっきりとは結論が出ていない点には注意が必要です。
骨粗鬆症の予防
骨粗鬆症は、骨の量(骨量)が減少するために骨の強度が低下し、骨折するリスクが高まる病気です。特に閉経後の女性に多く見られることが知られています。
大豆や大豆イソフラボンが閉経女性の骨粗鬆症予防に効果的とする報告が多数みられます。一方で、エクオールを産生できるかどうかといった個体差が、骨量減少に対する効果に差を生むという研究もあります。
動脈硬化の予防
発酵性大豆(納豆など)の摂取と、閉経後女性の動脈硬化リスク低下との関連が報告されています。
血圧低下と関連
納豆などの発酵性大豆食品を多く食べる方では、血圧が高くなるリスクが低下するという研究があります。なお、発酵性大豆食品には、血圧低下と関連することが報告されているポリアミンやスペルミジンが多く含まれています。
脳卒中リスクを低減
女性の場合、発酵性大豆食品の摂取量が多いと脳卒中のリスクが低下することがわかっています。脳卒中は脳梗塞や脳出血、くも膜下出血を含みます。
更年期症状の緩和
大豆イソフラボンには、更年期症状の緩和に役立つ可能性があると考えられています。イソフラボンのエストロゲンのように働く作用が関連している可能性があります。

