「脳梗塞」を発症すると「顔つき」にどんな変化が起こるかご存知ですか?医師が解説!

「脳梗塞」を発症すると「顔つき」にどんな変化が起こるかご存知ですか?医師が解説!

脳梗塞を発症すると顔つきはどのような変化が起こる?

脳梗塞を発症すると顔つきはどのような変化が起こる?

顔の片側や口角が下がる

代表的な変化は、顔の片側、特に口元が下がることです。安静にしていると目立たなくても、「イー」と歯を見せてもらったり、笑ってもらったりすると、片側の口角だけが上がらないことがあります。

顔の左右差はもともと誰にでも多少あります。重要なのは、これまでなかった左右差が「突然」現れたかどうかということです。

笑顔が左右非対称になる

脳梗塞による軽い顔面麻痺は、普通にしているとわかりにくいことがあります。しかし、会話をしようとしたり「イー」と歯を見せる動作、あるいは笑おうとした際に「顔の引きつりと左右非対称性が顕著になる」変化が生じます。健常側の口角はしっかりと上側へ引き上がるのに対し、麻痺側は全く動かないため、口元全体が健常側へ強く引っ張られます。この結果、表情を作ろうとすればするほど顔の歪みが強調され、非常に歪んだ表情になります。

鼻から口元にかけての溝が浅くなる

小鼻の脇から口角へ伸びる溝を「鼻唇溝」といいます。顔面麻痺が起こると、麻痺側の鼻唇溝が浅くなり、頬が平らになったように見えることがあります。

左右の鼻唇溝を見比べることは、医療現場でも顔面麻痺を評価する手がかりになります。ただし、年齢や歯並び、もともとの顔立ちによる左右差もあるため、これだけで診断することはできません。

よだれや飲み物が口からこぼれる

口元の筋力が低下すると唇を閉じにくくなり、よだれが垂れる、水を飲むと片側からこぼれるといった変化が現れます。発音にも影響し、口元がゆがむと同時に、ろれつが回らなくなる場合があります。

飲み込みの障害を伴っていると、飲食物が気管へ入る誤嚥の危険があります。むせがなくても誤嚥することがあるため、脳梗塞が疑われる人に無理に水や食べ物を与えてはいけません。

視線やまぶた、表情が普段と違って見える

脳梗塞の場所によっては、視線が左右どちらかに偏る、物が二重に見える、まぶたが下がるなどの目の症状が現れます。また、意識障害があれば、表情が乏しい、ぼんやりした顔つきになることもあります。

なお、顔面神経麻痺だけでまぶたを閉じにくくなる場合や、眼球運動の障害を伴う場合など、病変によって症状は異なります。口元のゆがみだけが脳梗塞の顔つきではありません。

顔つき以外で考えられる脳梗塞を疑う初期症状

顔つき以外で考えられる脳梗塞を疑う初期症状

片側の手足の麻痺やしびれ

突然、片方の腕や脚に力が入らなくなる、しびれる症状は、脳梗塞の代表的な初期症状です。箸やペンを落とす、片腕が上がらない、歩くと片側へ傾くといった形で現れることもあります。顔の麻痺と同じ側の手足が動きにくくなる場合は、特に脳卒中を疑います。

ろれつが回らない・言葉が出ない

話し方が急に不明瞭になる、普段なら言える言葉が出てこない、質問と合わない返答をする、他人の言葉を理解できないといった変化が現れます。ろれつが回らない「構音障害」と、言葉そのものを扱えなくなる「失語症」は異なる症状ですが、どちらも脳梗塞の重要なサインです。

見え方がおかしくなる

視界の異常が起こることもあります。片目が急に見えない、視野の半分が欠ける、物が二重に見えるなどです。目の病気と思って眼科を受診するケースもありますが、突然の視覚症状では脳梗塞も考える必要があります。

めまい・ふらつき・歩行困難

小脳や脳幹の脳梗塞では、突然の強いめまい、ふらつき、立てない、まっすぐ歩けないといった症状が現れます。めまいの多くは内耳の病気などが原因ですが、ろれつの異常、手足の麻痺、物が二重に見える症状などを伴う場合は脳梗塞を疑います。

意識障害や突然の強い頭痛

大きな脳梗塞では、反応が鈍い、会話が成り立たない、意識を失うといった症状が現れる場合があります。突然の激しい頭痛は、脳梗塞よりも脳出血やくも膜下出血で典型的ですが、一般の方が脳卒中の種類を見分けることは困難です。急な意識障害や経験したことのない激しい頭痛があれば、直ちに救急車を呼びましょう。

配信元: Medical DOC

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