脳梗塞を疑う顔つきになったらどうしたらいい?

すぐに119番通報する
顔の片側が突然下がった場合は、様子を見たり、自家用車で病院へ向かったりせず、119番へ通報してください。顔、腕、言葉の症状のうち、たった一つでも突然現れたら脳卒中の可能性があります。もしも症状が数分間程度で消えても、一過性脳虚血発作(TIA)の可能性があります。TIAは本格的な脳梗塞の前兆になることがあるため、救急受診が必要です。
最後に正常だった時刻を確認する
「いつ症状に気づいたか」だけでなく、「最後に症状がなかったことを確認できた時刻」を記録してください。就寝中に発症した場合は、就寝前に普段どおりだった時刻が重要です。
脳梗塞には、血栓を薬で溶かす静注血栓溶解療法や、カテーテルで血栓を取り除く機械的血栓回収療法があります。治療適応は発症時刻、画像検査、血管の詰まった場所などから判断されるため、時刻の情報が非常に重要です。
飲食や服薬をさせず安全を確保する
飲み込みが悪くなっている可能性があるため、水、食べ物、内服薬を口から与えないでください。意識が悪く嘔吐している場合は、呼吸に注意しながら可能であれば体を横向きにします。救急隊には症状、発症時刻、持病、服用中の薬、特に血液を固まりにくくする薬の有無を伝えましょう。
脳梗塞のセルフチェック法

脳卒中の簡便な判断法として、FASTが提唱されています。「F: Face(顔)」「A: Arm(腕)」「S: Speech(言葉)」の3項目のうち1つでも異常が観察された場合に脳卒中である可能性が高いと考えられています。このFASのうち一つでも異常が見られた場合に「Time(時間確認と緊急受診)」をただちに実行するという行動指針が、脳卒中対策には重要といわれているので、ぜひ記憶に留めておいていただきたいと思います。
Face:笑顔の左右差を確認する
「イー」と笑ってもらい、口角が左右同じように上がるか確認します。片側だけ下がる、ほうれい線が浅くなる、顔がゆがむ場合は、顔面麻痺の可能性があります。これはFASTのFaceにあたります。
Arm:両腕を前に上げる
手のひらを上にして両腕を前方へ伸ばし、目を閉じて10秒ほど保ちます。片方の腕だけが下がる、手のひらが内側へ回る、そもそも上げられない場合は、片麻痺の可能性があります。これはFASTのArmにあたります。
Speech・Time:短い文章を話し、直ちに行動する
短い文章を繰り返してもらいます。たとえば「今日はよい天気です」と言ってもらい、ろれつが回るか、言葉が出るか、意味が通じるかを確認します。話し方が急に変わった場合は、FASTのSpeechにあたります。異常が一つでもあればTime、つまり発症時刻を確認して救急車を呼びます。

