大企業は「理系の女性の人材がほしい」
保護者向けのトークイベント「親の一言がチャンスを奪う!? ~データで見る、子どもの可能性の広げ方」には、慶應義塾大学総合政策学部教授で教育経済学者の中室牧子さんと、公益財団法人「山田進太郎D&I財団」のCOOである石倉秀明さんが登場。親の思い込みやかかわり方が子どもに与える影響について、最新データをもとに解説しました。
ここでは自身も早稲田大学を卒業し、娘を持つ母である相席スタート・山﨑がサポーターとして参加。山﨑の娘はまだ2歳8カ月ですが、「できれば公立の学校に行ってほしいけど、中高一貫のほうがいいかな、とか……」と、いまから悩みも多いようです。

石倉さんは「“女の子は数学や科学が苦手”というイメージがあるんですが、実は日本の女の子は世界でいちばん科学や数学ができる子たちなんです」と語ります。そのうえで「でも、将来STEM分野の仕事に進む人の数は世界でも最下位レベル。できるのに、それを活かせていない。そこが問題なんです」と指摘しました。
石倉さんによると、その理由のひとつは「ロールモデルがいない」こと。これを解決するため、理系の仕事をしている女性社員たちと交流する「女子中高生向けオフィスツアー」を東京都と一緒に企画していて、昨年は3千人近くの学生が参加したそうです。

一方、中室さんは「女の子が理系を選ぶのはチャンスなんです。いちばんのメリットは収入が高いということ。生涯年収は文系より理系のほうがはるかに高いと言われています」と解説。石倉さんも「大企業の方はみなさん『理系の女性の人材がほしい』とおっしゃる。引く手あまたなんです」と、いまSTEM分野が女性にとって魅力的なジャンルになっていることを説明しました。
そのほか、「女の子は理系科目ができない」という思い込みは子どものチャンスを奪いかねないという話や、子どもの褒め方でその後のテストの成績に差が生じるケースなどについて、最新の研究結果をもとにトークセッションが繰り広げられました。

どうやって自分の道を見つけるのか?
この日、最後のステージイベントは「未来発見しゃべり場 ~どうやって自分の道を見つけたの?」です。衣類自動圧縮機を開発した株式会社SJOY代表取締役の川口相美さんや、訪日外国人向けの美容&ウェルネスプラットフォーム「WellBe」を運営する佐々木祐香さんのほか、現役女子大生である青山学院大学理工学部の小野川葉子さん、上智大学理工学部の重松鈴奈さんをパネリストに迎え、自分らしいキャリアの描き方を語り合います。
サポーター兼MCとして登壇したCRAZY COCOは、商社の営業や外資系航空会社のCAなどを経て、35歳でお笑い芸人という新たな道を選んだ変わり種のピン芸人です。35歳で芸人になろうと思った理由を、COCOはこう説明しました。
「CAを辞めたあと、実は5回くらい転職したんです。そのとき、コロナで2週間入院してしまって。入院中、『明日死ぬとしたらこの仕事やりたくないな』と思って。で、いろいろ思い返してみたら、『私、エンターテイナーになりたかったんやん?』って気づいたんです」

子どもたちから事前に集めた「やりたいことはいつ、どうやって見つけましたか?」「小中学生のころやっていてよかったことは?」といった質問に、パネリストがエピソードを披露しながら答えていきます。
「どうしても服をたたみたくない。でも、いまは着ない服も捨てずに持っていたい……」という欲求を解決するため、衣類圧縮機を開発した川口さんや、日本のホスピタリティの高さに感動したのがきっかけで、いまの仕事をやりたいと思ったという佐々木さんはともに、「日常生活を送るなかでやりたいことに出会った」と自分の経験を振り返りました。
また、現役女子大生の2人は「なぜ理工学部を選んだのか」について、それぞれの思いを語りました。
