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劇場アニメ『パリに咲くエトワール』を今すぐに観に行くべき8つの理由を全力解説

劇場アニメ『パリに咲くエトワール』を今すぐに観に行くべき8つの理由を全力解説

 単刀直入にお願いがある。今すぐに劇場アニメ『パリに咲くエトワール』の劇場情報を確認し、観に行ける回を予約して観に行ってほしい。

 何しろ、本作は原作のないオリジナル作品ながら、3月13日の公開直後からX(旧Twitter)で絶賛が相次ぎ、ファンアートが多数投稿され、後述するように人気キャラへの推しを受けて公式の宣伝も変わっていくムーブメントまでもが起こっている。全方位的に高品質のアニメであり、素晴らしいポイントを語り尽くせないことがその理由だ。

前置き1:SNSで盛り上がっても上映回数がごく少ない。最優先で観てください

 なぜ、急いで『パリに咲くエトワール』を観に行かなければならないのか。その明確な理由がある。実は、強力な作品が集中するタイミングもあってか、公開直後の動員には苦戦していた事実があるのだ。Xでの盛り上がりは「この名作を埋もれさせてはならない」感情が働いているためでもあるだろう。

 そして、絶大な口コミ効果により公開2週目から席がかなり埋まってきており、確実に巻き返しが始まっている。しかし、それは多くの劇場で1日の上映回数がわずか2回ほどと、ごく限られていたためでもあり、まったく楽見視はできない。この先も話題作がめじろ押しであり、「うかうかしていると劇場で見逃す」危機的な状態なのである。

 「なんだか地味そうだし後から配信で観ればいいや」などと思わないでいただきたい。絶対に思わないでいただきたい(2回)。例えば、リアルサウンドのインタビューで谷口悟朗監督は「音響についても映画館のスピーカーではないと拾いきれない音があります。劇伴も高音や低音の部分は映画館でないとカットされる可能性もあります」とも語っている。まったくその通りで、パリという舞台およびバレエという題材に合った服部隆之による音楽が素晴らしく、作り込まれた映像とのシンクロがもたらす「空気感」を含めて、劇場で体感することに大きな意義がある。

 なお、本作は企画の開始が2017年~2018年と、コロナ禍を経て世に出るまで8年ほどの時間がかかった労作でもある。後述するように「実は作画がものすごい」作品でもあるし、リピート鑑賞すればするほど新たな発見がある、かめばかむほど多層的な味が出る、ディテールのこだわりもとんでもない、それほどの期間がかかったことも納得の「すごいアニメ」なのだ。

 語られ続ける名作であることが確定的にもかかわらず、口コミのさらなる拡大を待たずして、劇場という最高の環境で観られる機会が失われてしまうかもしれない。なんと由々しき事態だろうか。

 そして、これから動員が伸びれば、もっと多くの人に届けられる機会が増える、ロングランにも期待できる。実際に新宿ピカデリーは上映回数が1日5回に増えているし、川崎チネチッタでは満席が続いたことを受けてキャパシティーが大きめのシアターが用意されている。この映画館側からの応援も含めて、あの『アイの歌声を聴かせて』を思わせるムーブメントだ。だからこそ、今週末に最優先で観に行ってほしいのだ。お願いします。

前置き2:評価軸にして欲しいのは「ジブリ」よりも「世界名作劇場」なのかもしれない

 本作をパッと見で「ジブリっぽい」という印象を持つ方はいるだろう。実際にキャラクター原案を手掛けたのは『魔女の宅急便』の近藤勝也であり、「生活感」あふれる描写や、おいしそうな食事シーン、「本来の力を出せなくなってしまう」物語運びなどに、スタジオジブリ作品に似た魅力は多分にある。

 だが、ファンタジー要素は最小限の「リアル寄り」の作風かつ、「滋味(じみ)深い」という表現がピッタリと当てはまる「日常」描写のほうが目立つ内容だ。そのため、宮崎駿監督作のような夢いっぱいの冒険活劇を過剰に求めると、少し期待とはズレてしまうかもしれない。

 個人的に近いと感じたのは、そのジブリ作品の前身ともいえる「世界名作劇場」の作品群だ。『愛の若草物語』や『赤毛のアン』など、少女たちが困難な時代や状況下でもたくましく生きていく様が今回の『パリに咲くエトワール』では通底している。実際に谷口悟朗監督は、自身の目標でもある高畑勲監督の『母をたずねて三千里』に通ずる、「余白を残す」ような語り口を意識したとも語っている。

 また、わずか119分という上映時間で(パリに舞台が移ってからの)1912年~1916年までの4年間に渡る物語がテンポよく展開していくため、それらの世界名作劇場の全ての話数を見届けたような、圧倒的な満足感がある。それほどまでに情報量が多いため、一度見ただけでは全てを把握することができない「密度」がある。キャラの設定が精緻なため、描かれていないことにも多くの想像が及ぶ。つまりは、世界名作劇場を約2時間に凝縮したような内容と言っても過言ではない。そのため、ぜひリピート鑑賞も強くおすすめしたい。

 なお、3月27日からは緑黄色社会による主題歌「風に乗る」コラボレーションミュージックビデオ付きの上映がスタートしている。その歌詞は物語ととてもシンクロしているので、ここで上映前に期待を高めるのがいいだろう。

 さて、少し長くなってしまったが、本作のことをまだ分かりきっていない、まだたったの3回目しか観ていない状態で本当に申し訳ないのだが、『パリに咲くエトワール』の素晴らしさを8つのポイントにわけて解説していこう。予備知識なく観たいという方は、もういいですから、先に映画館に足を運んでください。お願いします。

※以下は決定的なネタバレは避けたつもりですが、一部内容に触れています。作品を未鑑賞の方はご注意ください。

配信元: ねとらぼ

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