「M-1のための漫才」ではなく「漫才のためのM-1」
――昨年のM-1のプロモーションVTRでの、昴生さんの発言も話題になりました。
亜生 あれね、今年流行らせたいんですよ! ……いま言える?
昴生 言わすな(笑)。
亜生 言うて!
昴生 (亜生に押されて渋々と)いまの若手は、どの舞台でも「M-1」の尺で漫才をやるんです。「M-1」のための舞台に立ってるし、「舞台で試す」みたいなことを言うけど、試すんはやめてよって。
亜生 寄席でね?
昴生 そう。寄席は僕らの主戦場で、お客さんはお金を払って観に来てくれている場所。根本が間違っているというか、ふだんの漫才を大事にしたうえでの「M-1」なんじゃない? って思ったので、VTRで「M-1のための漫才じゃなくて、漫才のためのM-1になってほしいですね。それを切に願います」って言うたんです。これを面白がってるのは、亜生とパンサーの向井(慧)さんだけなんです!
亜生 面白がってない! めちゃくちゃいいこと言うてる。特に“切に願う”っていうのがいい。これを僕は“切願(せつねが)”と呼んでるんですけど、一向に流行らなくて。

昴生 自分らのイベントで「切願ですねぇ」って言うても、めっちゃスベるんです。もう無理! 流行らん!
亜生 けど、ほんまに“切願”ですから! “全人捧漫”と“切願”、めっちゃいい言葉がふたつもできました。今年のツアーは“全人捧漫”であり、“切願”にもしたいなと思ってます。
昴生 僕らは「M-1」のための漫才はしてないし、「M-1」のことを考えてネタを作ってないんです。ツアーに足を運んでくれる人のなかには「M-1の漫才を観たい」っていう声もあると思うんですけど、そういうネタはやらないです。
あと、テレビとか僕らの公式YouTubeでアップしている漫才もやらないと思いますが、みなさんに知ってもらえているミキの漫才の流れはもちろんあるし、このツアーでやるネタの中にも、そういう流れの漫才はあると思うので、ぜひ観に来ていただけたら。「敗者復活戦」でやったような漫才は大好きなので、あの流れを汲んだ新ネタもいくつかやるとは思います。
亜生 ツアーは尺が決まってないぶん、自由にできますしね。オープニングの漫才だけで30分やることもありますけど、そういうツアー独特の空気も楽しんでもらえたらいいですね。
「型にはまること」に抗っている
――『ミキ漫』では毎年、新しいことに挑戦している印象です。ツアーを続ける意義はどんなところにありますか?
昴生 「ミキって、こうやんな」とか「ミキの漫才ってこうやんな」って言われるのは、あんまり好きじゃない。型にはまるのがイヤなんです。挑戦ってめちゃくちゃいい言い方をしてくれてますが、(型にはまることから)抗っているというのが、いちばん正しいのかもしれません。

亜生がボケで昴生がツッコミだと思っている人が多いかもしれないですが、ツアーに来てもらえたら「絶対違うやん」とか「どっちがボケで、どっちがツッコミやったっけ?」って思ってもらえるんじゃないかなって。そう思ってもらうことも目標のひとつです。“兄と弟”って観てもらえるのが、いちばんのミキらしさだと思います。
亜生 僕は経験を重ねるごとに怖くなるというか、会場にいる全員が僕らを観に来てんのかっていう考えが急に押し寄せてくることがあって。だから1本目、2本目は毎回めっちゃ緊張しますけど、観に来てくれる人には楽しそうやなと思ってもらえたらな、と。これが漫才や! とかではなく、身近に感じて楽しんでもらえたらいいですね。ぜひ観に来てください!
4月14日(火)には、東京・新宿末廣亭で「THE SECOND2025」王者のツートライブとのツーマンライブ『ミキ・ツーとライブの逆襲漫才!』、5月10日(日)には東京・銀座ブロッサムで『ミキ寄席in銀座ブロッサム』が開催されます。『ミキ漫』と合わせて、ぜひどうぞ!