コンビニはライバルじゃない!? 都内進出の小型店「TRIAL GO」の立ち位置とは
2025年11月にはトライアルの小型店舗「TRIAL GO」も都内に初進出。都内で出店した店舗はいずれも「まいばすけっと」に近かったことから、「コンビニの脅威となるのでは」「まいばすけっとから客を奪う戦略なのでは」と様々な媒体が分析をしていました。
駅前など家賃が高い場所への出店が多いTRIAL GOですが、それでもやはり商品はかなりコスパが良い印象。これもセルフレジしかないことで人件費を削減できているからです。スタッフは1~2名のみでよく、商品の補充に専念できるといいます。さらに天井にはカメラがついていて、売れ筋商品や在庫状況を把握。発注もスタッフがする必要がないことから、かなりのコスト削減が実現できているといいます。こうしたことからも、一般的には割高と言われるコンビニへの影響が懸念されたのでしょう。
「まいばすけっとやコンビニの近くを狙って出店していますか?」と聞いてみたところ、広報からは「近くを狙って出店しているわけではなく、出店できるところに出店しています」と回答が。戦略的に狙って出店していたわけではなさそうです。あくまでTRIAL GOのコンセプトである「毎日行きたい、何度も行ける」「忙しい日々が豊かになる都会暮らしの必需店」が実現できるかどうかを重視しています。
「TRIAL GOはお弁当など調理せずすぐに食べられる商品がメイン。競合はどちらかというと、お弁当屋さんやファストフード店など、買ってすぐ食べられる商品を販売しているお店すべてだと考えています。さらにコンビニさんと比べて、TRIAL GOは便利ではありません。宅配便の発送や料金収納支払いはできません。」(広報)
あくまで、「中食・外食専門」という立ち位置であり、名前の通り「コンビニエンス(=便利)」な店とは一線を画す自認の様子です。
気になる「西友」の今後。全店トライアル化や「みなさまのお墨付き」はどうなる?

2026年に入り、西友でもトライアルで人気の「白いたっぷりたまごサンド」が販売開始
現時点では「トライアル」「西友」「トライアル西友」の3ブランドが共存している状態ですが、2027年から3年以内に西友30店舗を「トライアル西友」に転換すると発表しています。気になるのは「いずれは西友全店がトライアルに変わってしまうのか?」ということ。
「現時点では全ての西友をトライアルに転換する予定はありません。まずは西友のハイパーマーケットの業態30店舗をトライアル西友に転換し、そこでお客様の支持を得られるかどうかで判断します。それまでは、3ブランドは並行して運営していく予定です」(広報)
プライベートブランドも、現在は西友のプライベートブランド「みなさまのお墨付き」「きほんのき」、トライアルのプライベートブランド「おいしくなれ!」と、トライアルマーク入り商品の4種類が共存状態です。4種類はそれぞれ特徴が分かれていることもあり引き続き共存予定だといいますが、特徴がカブっている商品については「お客様に選ばれている商品を取捨選択することはあるかもしれない」とのことでした。
経営統合や子会社化をすると、「全店転換」「●年以内に~」など明確に方針を固め公表する企業も多い中、トライアルはあくまで「お客様に受け入れられるかどうかで判断する」姿勢を崩しません。また、TRIAL GOについても「コンビニなどの各社さんは競合ではなく、一緒に共存していきたい」と話していました。寛容かつ柔軟に今後を見据え、しかしITを活用して徹底的にコストを削減する……そんなコントラストが愛される秘密なのかもしれません。
文・撮影/松本果歩
