谷崎潤一郎の「春琴抄」が、生誕140年の節目に舞台化。2026年4月29日(水・祝)~5月6日(水・休)に、新国立劇場 小劇場にて上演されます。茅島みずきが主演を務め、小栗基裕、水田航生らが共演する本作では、GENICで連載を持つ俳優・フォトグラファー 古屋呂敏が舞台初出演。公演ビジュアルはデュッセルドルフ在住の日本人フォトグラファー JUMPEITAINAKAが撮影。“光と影”で捉えた、谷崎文学に通じる世界観を感じさせる一枚です。
プロフィール

古屋呂敏
俳優・フォトグラファー 1990年、京都生まれ滋賀/ハワイ育ち。2016年より独学でカメラを始める。Nikon Zfを愛用。父はハワイ島出身の日系アメリカ人、母は日本人。MBS/TBS「恋をするなら二度目が上等」(2024年)などに出演。俳優のみならず、フォトグラファー、映像クリエイターROBIN FURUYAとしても活動。2022年には初の写真展「reflection(リフレクション)」、2023年9月には第2回写真展「LoveWind」、2025年6月、ニコンプラザ東京 THE GALLERY、2025年7月、ニコンプラザ大阪 THE GALLERYにて、写真展「MY FOCAL LENGTH」を開催。写真集に『MY FOCAL LENGTH』(ミツバチワークス)がある。
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舞台『春琴抄』に出演いたします、古屋呂敏です。
谷崎潤一郎が描く、繊細で濃密な純文学の世界の中で生きられることを、とても楽しみにしています。
人と人との距離、愛情、そして美意識が鋭く描かれたこの作品に、俳優として向き合えることをとても光栄に感じています。
普段はGENICではフォトグラファーとしてお邪魔することが多いのですが、今回は「俳優・古屋呂敏」として、また違った形で表現をお届けできたら嬉しいです。
写真とはまた異なる“舞台という瞬間の芸術”の中で、どんな時間が生まれるのか。
ぜひ楽しみにしていただけたら幸いです。
公演ビジュアルと解説


谷崎潤一郎 原作「春琴抄」を多彩な俳優陣と新進気鋭の若手演出家が手がける
本舞台は、茅島みずきを「春琴」役に、世界的ダンスパフォーマンスグループ s**t kingzのメンバーであり俳優としても活躍する小栗基裕、水田航生、永井秀樹らが集結。さらに俳優・フォトグラファーとして活動する古屋呂敏と、中山敬悟が舞台初出演。
原作「春琴抄」は、1886年生まれの谷崎潤一郎による、盲目の奏者 春琴と丁稚であった佐助の、師弟関係をきっかけに進化していく関係を描いた中期代表作であり、耽美主義文学の金字塔として読み継がれている作品。第29回劇作家協会新人戯曲賞を受賞した新進気鋭の若手演出家 海路が本作を戯曲化・演出します。
あらすじ
私はある目的のために、旅をしていた。
ひょんなことから手に入れた冊子「鵙屋春琴伝」。
そこには春琴、そして晩年にこの春琴伝を編んだ本人と思われる温井佐助、という過去に存在した女と男について書かれていた。
後年関わりがあったという鴫沢の証言と春琴伝をもとに、私は目を閉じ、ふたりへ想いを馳せていた。
春琴は大阪道修町の裕福な薬種商の娘で、容姿端麗であったが、九歳で盲目となってしまう。
それより門弟達と琴三弦の稽古に励み糸竹の道を志すに至るのだが、そんな春琴に丁稚として仕えていたのが、十三歳の佐助であった。鵙屋は佐助にとって累代の主家であり、春琴の稽古の際に手を曳き毎日一緒に歩いていた。
やがて佐助は、何かにつけて彼女と同化しようとする熱烈な愛情からか、夜な夜な独り隠れて三味線の稽古をするようになる。半年ほど経った時に見つかってしまうも、どのくらい弾けるのか聴いてみたいという意見が持ち出され披露すると、皆に感心された。
それをきっかけに、春琴は佐助を弟子に持とうと言い出し、十一歳の少女と十五歳の少年とは主従関係の上に子弟の契りを結んだ。
こうして「学校ごっこ」のような二人の遊戯が始まったのであったが、やがて稽古は本物へと進化していって……。
── 舞台「春琴抄」プレスリリースより
世界で活躍するフォトグラファーが切り取る「春琴抄」の世界
公演ビジュアルは、デュッセルドルフ在住の日本人フォトグラファー JUMPEITAINAKAが撮影。ドイツと日本を拠点に世界で活動する同氏が重視する「光と影」の表現は、「陰翳礼讃」をはじめとする谷崎文学にも通じ、その世界観を感じさせる一枚に仕上がっています。
茅島と小栗が目を閉じて正対しながらも、同時に目を開き横を向いて何かを見つめる姿が、一回のシャッターの中で切り取られています。何が見えているのか、それとも見えていないのか――その瞳の先にあるものを想起させ、公演への期待を高めます。

JUMPEITAINAKA
