あえて大きなテーブルをひとつだけ置いた理由。
こうしてノウハウを蓄えたうえで、2024年、ようやく『ソーセージパーク』がオープンする。
「店名はもう決めていましたね」
場所は駅に近すぎず、しかしそぞろ歩く人も住民も多い豪徳寺の元コインランドリーを選んだ。ヤレた感じも好みだった。
内装には“ふた手間”の工夫もほどこした。好きだったアメリカントイや雑貨を並べて雑多な雰囲気を演出。さらにテーブル席はあえて2つに分けず、大きな長テーブルをひとつ置いた。座ったりトイレに行こうとしたら、他の客に声がけせざるを得ない手間が生まれるように、あえてしたのだ。
「僕がお客さんに『狭くて、ごめんなさいね』と声をかけるきっかけが生まれる。お客さん同士の会話もありえる。そしてコミュニケーションが生まれたらいいなと考えたんです。実は前の居酒屋の社長のすすめだったんですけどね」
そんなアットホームな店で、ダシに気遣い、火入れを調整した具材たっぷりの絶品サンドイッチを出す。だからオープンするや『ソーセージパーク』は大勢が集う店になった。近所の老夫婦、やんちゃな大学生、ママ友仲間など、幅広なファンがついた。
「こないだ来たアメリカのお客さんはスマホの翻訳機能を使って『最高。これまで食べたサンドイッチでナンバー1だ』と教えてくれました。あれはうれしかったなあ」
さすが世界で最もカッコいい名前を冠したサンドイッチ店。どんな人もまるっと包みこみ、昇天するような幸せを与え続けるんだ。
伝説の名店の味と、和食の技をあわせて豪快サンドに

ただものじゃない風格を感じさせる店構え。築40年以上経った元コインランドリーを改装した結果、です。豪徳寺駅から徒歩10分ほどの住宅街にさらりとあるのも、良い。
このボリュームがデフォルトです。

代官山の名店『キングジョージ』で店長をした後、三茶の居酒屋などを経て生み出された、渡邊さんのサンドイッチ。「味も食感もベストのバランスで配しています。ガブリといってほしい」