渋谷「僕自身が航平くんのおかげで心を開いていけた」
あらためて、ご自身が演じられる役柄の魅力や、どのような人物として捉えてお芝居に臨まれたのかを教えてください。
武田:
朔太郎は自分を置き去りにして周りを優先してしまうところがあって、そのせいで心に少し葛藤というか抱えるものができてしまったキャラクター。あまりにも僕自身に思い当たる節が多くて、原作を読んでいる時にもまるで自分を見ているような感覚だったんです。そんな、人に甘えることができない人間が、久慈と再会することで壁を乗り越えていく姿にとても共感できたので、そういう部分をすごく大切に演じました。
渋谷:
久慈自身も朔太郎と時間を過ごすことで、自分の中に固まっていたものや、どうにもならずにいたことが、ゆっくりと溶けていくイメージで臨んでいて。実際に僕自身が航平くんのおかげで心を開いていけた様子が、久慈を通してリアリティーを持って映像に表れていればいいなと思いながら日々を過ごしてきました。ドキュメンタリーって言ったら大げさだけど、渋谷謙人自身の心の動きも含めて楽しんでいただけたらうれしいですし、それが1番いい作品になる要因なんじゃないかなと思っています。
武田:
そこは本当にお互いに大切にしてきたよね。
渋谷:
うん。航平くんはとっても繊細で、自分で言うのもアレですけど僕も繊細な方で。だからこそ安心できたんですよね。僕が引っかかっている部分を簡単に流さずにいてくれるところにすごく助けられたし、久慈も朔ちゃんからの言葉で考え方が変わったり、一歩を踏み出してみようとしたりします。僕自身も、久慈としてこういう関係性を作っているのか、渋谷謙人として作ってきたのかが分からなくなるような、いい意味で不思議な時間でした。
武田:
奇跡のバランスです。
渋谷:
本当にそうだと思う。ナイスキャスティング! って思っています。
感動しながら見ていた SNS の動物動画が……
「anna」は関西の女性を中心とした WEB メディアなのですが、お2人が抱く「関西」の印象についてお聞かせいただけますか?
武田:
めっちゃある! (渋谷に)あ、どうぞお先に。
渋谷:
えぇ、俺が先?(笑)。関西かぁ……すっごい単純に言っちゃっていい? お笑いとたこ焼き。
武田:
最高だね。
渋谷:
大阪に友達がいるので、仕事で来た時などに会いに行ってるんですよ。一緒に飲むといつも酔っ払っているからか、関西はお酒を飲むのが好きな人たちが多いイメージがあります。
武田:
僕は読売テレビさんの番組にレギュラーで出させていただいていたことがありますし、10年前に朝ドラに出た時のロケ地が関西でしたし、兄も兵庫県警で勤めているなど、いろいろな縁がありまして。
渋谷:
え~っ、すごい!
武田:
だからすごくなじみ深い場所なんだけど、知れば知るほど、やっぱり関西は間違いなく「お笑い」だよ。吉本新喜劇が生で見られるし、関西のお笑い番組も魅力的だし。僕なんて、わざわざ課金して関西の番組を見てますからね。それぐらいにおもしろいんです。本当に笑いと人情の街だなと思いますし、あとはおいしいものが東京よりも安い気がする。
渋谷:
へ~っ!
関西を訪れた際、必ず立ち寄る場所や楽しみにしていることはありますか?
武田:
関西で洋服のブランドを扱っている友達とはこの間、鶴橋で韓国料理屋さんに行きました。あとは三宮のカレー屋さんや、天神橋筋商店街も最高ですよね。関西は商店街が生きているんですよ。心斎橋筋商店街などもそうですけど、昔ながらの定食屋さんやおそうざい屋さん、洋食屋さんが並んでいて歩いているだけで楽しいです。
渋谷:
そういえば僕、前に舞台の大阪公演で来ていた時に WEST.の濵田(崇裕)くんに、おいしい串かつ屋さんに連れて行ってもらったことがある。
武田:
串かつもいいよね~、特に WEST.の子たちは関西出身だから詳しそう。梅田の地下にある「ヨネヤ」っていう串かつ屋さんもフリットみたいな感じの串かつで、おいしいよ。
渋谷:
そうなんだ! (店舗情報を調べて)めっちゃいいじゃん。このドラマの番宣で行きましょう(笑)。
最後に『anna』が関西弁の「あんなぁ」から来ていることにかけて、最近「あんなぁ」と言いたくなったエピソードを教えてください。
武田:
愛犬がいとおしくていとおしくて仕方なくて、しつこくしすぎてかまれています。
渋谷:
なんて素敵な「あんなぁ」! 犬種は何ですか?
武田:
ポメラニアン。噛むっていうか僕がしつこくずっと「うぃ~」ってくっつくと、すごい怒られるんです、2kgもない子に(笑)
渋谷:
(写真を見せてもらって)かわいい~!
武田:
ポメラニアンは2匹いて、もう1匹はされるがまま状態なんだけどね。
渋谷:
僕も猫を2匹飼っていて、かわいくて仕方ないですね。あと最近は動物の異種じゃれ合い動画を見るのが好きなんですよ。馬と猫とか、猿と犬とか。
武田:
猿と犬って、犬猿の仲なのに(笑)。
渋谷:
そうそう、そういう毛がモジャモジャしている動物同士の動画が好きすぎて、リールなんかも 3、40分は余裕で見ちゃうんですよ。でも最近、それが……AI だったってことを知って、一気にすごく複雑な気持ちになっちゃって。
武田:
あははははっ! めっちゃいい話だと思ったら(笑)。
渋谷:
これこそ「あんなぁ」な話でしょ? 「作られたものなんか~い!」みたいな。でも、そこで癒やされた気持ちも無駄にしたくないなとは、薄~く思っています(笑)。
取材中の何気ない会話の中でも、本当に互いをリスペクトし合っていることが伝わってきたお2人。そんな武田さんと渋谷さんが紡ぐ、大人ならではの甘すぎない、けれど見る人を魅了してやまないラブストーリー。回を追うごとに深まる2人の関係性に、ぜひご注目ください!
※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。
[武田航平]
ヘアメイク/塩田勝樹(Sui)
スタイリスト/岩田友裕
[渋谷謙人]
ヘアメイク/岩村尚人(SPIELEN)
スタイリスト/本田 匠(CURTIS)
写真/しばたみのり 文/松木智恵

