1980年ごろに結成され、最盛期のメンバーはなんと300名以上は在籍していたというモーターサイクルクラブ「ヘルス エンジェルス(健康天使)」。彼らは“イエロー(黄色人種)だから国産車オンリー”が信条。そんなクラブの面々に国産アメリカンの魅力を語ってもらった。
玄人の皆さん、国産アメリカンの面白さを教えて!

編集部:今日はお集まりいただき、ありがとうございます! 「ヘルス エンジェルス」は国産アメリカンだけのクラブと聞いたのですが、それは本当ですか
松本さん:結成当初はそうでした。「俺たちはイエロー(黄色人種)のクラブなんだから国産車だけだぜ!」なんて言ってましたが、当時のハーレーって本当に高価だったから、心の底じゃほしいと思っていても、みんな若かったから買えなかったんですよ(笑)。
鈴木さん:当時は各メーカーからアメリカンタイプのバイクがたくさん出ていたんです。ハーレーが高くて買えなかったというのもあるけど、俺たちはそっち(国産)を皆で工夫しながら改造する方が幸せだったんですよね。
編集部:皆さんかなりカスタムされていたんですか?
山下さん:自分は20歳ぐらいの時にホンダの「NV400」に乗っていて、やっぱりカスタムしていました。正直「いつかはハーレー」って思っていたし、絶対この歳(現在の年齢)になったら乗っているだろう…と思ってましたけど、いまだ乗れてないです(苦笑)。
鈴木さん:今だって新車はすごい高いし、結局はタイミングなんだよね。いろいろなことが噛み合わないと買えないじゃないですか。
山下さん:そうですねぇ。中古でぜんぜん構わないんですが…。
編集部:とは言いながらも、皆さん国産に相当なこだわりがあるんじゃないですか?
松本さん:そうですね、アナタなんて(山下さん)随分ピカピカにしているもんね。
山下さん:そういうアナタだってアレ(シャドウ1100)2台目でしょう
松本さん:3台目です(笑)。
編集部:
ひぇ~シャドウ1100なんてリアルで乗っている人見たことないのに3台目
鈴木さんもLTD歴は長いんですか?
鈴木さん:42年になります。現在ので3台目です。
編集部:スゴ
42年
皆さんの愛車、結構お旧いですが、維持するのは大変じゃないんですか?
松本さん:意外と何とかなりますよ。今はSNSで世界中のオーナーと情報共有できますから。それにシャドウはアメリカにファンが多くて、部品をストックしているお店もあったりしますし。
山下さん:エクスクルーシブも近年の旧車ブームのおかげで「CB750F」が盛り上がっているので、専門店もできたりして昔より楽にはなっていますね。Fのパーツが流用できるんですよ。
鈴木さん:LTDも「ゼファー750」と「ZR7」の部品が使えます。自分のはエンジンにZR7の部品をかなり使ったので、当時のLTDを知っている人に試乗してもらうと「ぜんぜん違う!」なんて言われてしまいますが…。
松本さん:国産は信頼性が高いんですよ。実は昔、79年式のハーレー、いわゆる「ショベルヘッド」に乗っていたのですが、これがやたら壊れる。旅に出て帰ってこれないのはイヤだなと思って。以来トラウマになってしまったんです。
【KAWASAKI Z750LTDに乗る鈴木トオルさんの場合】何だかんだで42年ぐらい乗ってます



一見すると通称「ザッパー」と呼ばれた「Z650」に見える鈴木さんの愛車だが、これはカワサキZ750LTDにザッパー外装を取り付けたもの。LTDのフレームは若干尻下がりになっているため、バランスよく取り付けるには微調整が必要だという。エンジンはPOSH製のピストンを使って820㏄化。スリーブがペラペラになってしまうのでWPC加工を施しているが、そのおかげで12年経っても問題ないという。スイングアームは「ゼファー1100」から流用した。




鈴木さんのジャメ遍歴|実は42年もLTDに乗っているという鈴木さん。知人から1万円で譲り受けた2台目は東名高速でエンジンを焼き付かせて終了。今のLTDは3台目で、ザッパー外装の状態で購入した。上の写真を見れば、さまざまなスタイルを経て現在の仕様に至っていることがわかる。