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食後に眠くなる人は「糖質老化」が進んでる? 血管の傷みが全身の臓器ダメージへとつながる「メタボリックドミノ」を引き起こす食後のメカニズム

食後に眠くなる人は「糖質老化」が進んでる? 血管の傷みが全身の臓器ダメージへとつながる「メタボリックドミノ」を引き起こす食後のメカニズム

「食後高血糖」と「血糖値スパイク」が糖質老化を起こす

100歳以上の百寿者の研究をしている慶應義塾大学医学部百寿総合研究センターによると、百寿者には糖尿病が少ないこともわかっています。

普段の生活で無意識に糖質老化を避けているため、老化スピードが遅くなり、100歳を超えても元気に暮らせている可能性があります。

「糖質老化」を引き起こす要因は、糖質疲労の要因と同じ、前述の「食後高血糖」と「血糖値スパイク」の2つです。

糖質を含む食事をすると、血糖値は誰でもある程度上がります。食後高血糖とは、その血糖値が上がりすぎる状態。通常は100㎎/㎗前後の血糖値が、食後1時間前後で140㎎/㎗を超えるのが食後高血糖です。

中国で行われた大規模な研究では、成人のおよそ2人に1人が食後高血糖を起こしていると報告されています。日本を対象とした詳しい調査はまだありませんが、中国人と同じ東アジア人である日本人でも、成人の2人に1人が食後高血糖を起こしている可能性は十分考えられます。

食後高血糖と併発しやすいのが、血糖値スパイクです。

血糖値スパイクとは、食後高血糖の直後、インスリンが過剰に追加で分泌されることで、血糖値が下がりすぎて、血糖値がスパイク状に乱高下することをいいます。

書籍『糖質疲労』でも『脂質起動』でも、「メタボリックドミノ」を紹介しました。

メタボリックドミノとは、生活習慣の乱れが、様々な不調や病気へと連鎖していくプロセスを表したもので、ドミノのもっとも上流には、次の図のような、糖質の過食による食後高血糖があります。

下流に向かうにつれて、ドミノが次々と倒れるように「糖尿病」「高血圧」「肥満」「脂肪肝」などが連鎖しながら、最終的には「心臓病」「脳卒中」「認知症」といった健康寿命を縮める病へとつながります。

やがて全身の臓器にダメージが広がる

このドミノで説明するならば、メタボリックドミノで「ドミノが倒れる」ことこそが、糖質老化にほかなりません。つまり、糖質過多を控えて食後高血糖が防げたら、ドミノがやすやすと倒れることはなく、糖質老化は避けられるのです。

経過した暦時間は巻き戻せませんが、メタボリックドミノのうち、糖尿病、高血圧、高脂血症、肥満といったいわゆる「メタボ」、脂肪肝までなら、まだ元に戻れます(これを「可逆的」といいます)。糖質老化を避けるような食生活を送っていれば、時間を巻き戻すように生物学的年齢が若返るのです。

そこを越えてしまうと、たとえその後に糖質を控えたとしても、倒れ始めたドミノを止めることはできません。からだに起きた変化が元に戻らなくなってしまうのです(これを「不可逆的」といいます)。

糖質によるダメージが積み重なると、まず血管が傷つきます。

太い血管で起こるトラブルを「マクロアンギオパチー」といいます。血管の内側が傷つき、だんだん狭くなっていくことで(これを動脈硬化といいます)、心筋梗塞や脳卒中といった命にかかわる病気のリスクが高まります。

一方、細い血管、つまり毛細血管で起こるトラブルを「ミクロアンギオパチー」といいます。腎臓や目、神経など、からだのすみずみに張り巡らされた毛細血管が傷むと、腎臓のはたらきが落ちたり、視力が低下したり、手足がしびれたりといった問題が起こります。

つまり、糖質老化が進むと血管が傷み、やがて全身の臓器へとダメージが広がっていくのです。

「今日がいちばん若い」という言葉がありますが、糖質老化も早期に発見し、早期に対処しなければ、後戻りできない日がいつか来るのです。

文/山田悟

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