チケット応募数はのべ約15万枚に達し、SS席10万円、S席3万円というお笑い界の常識を覆す超高額設定ながら、2万席は即日完売。映画館でのライブビューイングや配信を含め、日本中のお笑いファンがその一挙手一投足に注目していた。しかし、この記念すべき大舞台の直前、彼らはかつてない「信用失墜」の危機に瀕していた。
◆ 「自惚れていました」くるまが独断を認めた、特典炎上の内幕
事の発端は、高額チケットの目玉特典だった「リハーサル観覧パス」の突然の中止発表だった。しかも当初、払い戻しに関するアナウンスがなかったため、ネット上では「ファンをナメている」「殿様商売だ」と猛バッシングが巻き起こる事態に。吉本興業の運営離脱や、大手広告代理店との興行運営のトラブル、さらにはくるまのプライベートを巡る憶測までが飛び交い、不信感はピークに達していた。
この窮地に、髙比良くるま(31)は5月10日、自身のX(旧Twitter)で長文の謝罪文を投稿。騒動の全責任が自分にあることを公表した。
「『リハ観覧中止』は僕が言い出しました!」と明かし、当初は運営に丸投げしていた特典だったが、本番が近づくにつれて「開場時間より前に来てもらっちゃったら本番までだいぶ間空いて、本番で疲れちゃうんじゃない?」とファンを心配したことが発端だったと説明した。
さらに「払い戻しはする」と思って中止の映像を撮ったものの、各所の調整で行き違いがあり「払い戻し無し」で発表されてしまったという舞台裏も語った。
「結論、僕が全部間違ってました! ネタだけでお金取ってると自惚れていました! これはナメてると思われても仕方がありません!」自らのプライドとビジネスセンスのなさを平謝りし、「相方のケムリ先生と吉本興業さんは全く悪くない」と必死に庇う姿に、ファンや関係者からは「言い訳せず泥をかぶった」と安堵と評価の声が上がり始めていた。
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◆ 総勢3万人が熱狂! 前例なき「3時間の実験」とサプライズ映画
午後5時、照明が落ちオープニング映像が流れた後、ステージ上に令和ロマンの2人が現れた瞬間、大きな歓声が沸き起こった。
会場に1万8063人を動員し、全国47都道府県の映画館で開催されたライブビューイングやストリーミング配信を通した視聴者は約1万2000人に達し、総勢約3万人が彼らの生み出す笑いに包まれた。
スタートから終了までの約3時間で披露されたのは、すべてこのライブのために作られた新作漫才6本。また、ライブの中では松井ケムリの絵本作家デビュー企画や、髙比良くるま初監督の短編映画『BREAK SHOT』がサプライズ上映され、豪華キャストによるブラックコメディが観客を驚かせた。
音楽ライブ用の巨大空間であるKアリーナで、いかに漫才を聞かせるか――
漫才は劇場でやるもの”という常識を覆すため、令和ロマンはこれまでにもドローンで空を、壁画や看板で街を、案内アナウンスで駅を、新聞の四コマ漫画を舞台にするなど、さまざまな「実験という名の挑戦」を重ねてきた。その挑戦のロードムービーが行き着いた先が、お笑い芸人として初めて挑む1万8063人のKアリーナ横浜のステージだった。
前例のない巨大空間での漫才を終え、ライブ後に松井ケムリは 「2万人という規模の難しさを感じましたが、徐々に会場の反応を掴んでいく感覚がありました。いろんなところで会場全体を巻き込んで楽しい時間を過ごせました」と語った。
一方、髙比良くるまも「この規模感での漫才ライブは前例がないので、僕たちが試金石になってその道を切り開きたかった。反応は手探りでしたが、完全にフィットしたかどうかは分かりません。だからこそ、もう一度Kアリーナでチャレンジしたいですね」と、
今回の実験を冷静に振り返りつつ、早くも再挑戦への意欲を明かしている。
