最新エンタメ情報が満載! Merkystyle マーキースタイル
脳トレ四択クイズ | Merkystyle
「参観日来ないでって言ったでしょ」前夜にそう言った私→翌日廊下に立つ母の姿に泣いた

「参観日来ないでって言ったでしょ」前夜にそう言った私→翌日廊下に立つ母の姿に泣いた

母を強く突き放した夜

木曜の夜、母がリビングで「明日の参観日、5時間目だっけ?楽しみにしてるね」と話しかけてきました。私はスマホから目を上げずに「参観日来ないでって言ったでしょ」と返しました。前にも言ったのに、どうしてまた聞くのだろう、と苛立ったのです。

母は少しの間、黙ってから「わかった、行かないよ」とだけ答え、洗い物に戻りました。母の穏やかな声が、なぜか余計に私の気持ちを尖らせました。

父が単身赴任になってから2年、母は早朝のパートで家計を支えてくれています。それを知っているはずなのに、参観日の話になると、どうしても素直になれなかったのです。自室に戻っても、母の「わかった」という声が、頭の中で繰り返されました。

友人の小さな声で気づいた姿

翌日の5時間目、いつも通りの数学の授業でした。後ろを振り返ると、ちらほらと保護者の方が立っています。母がいないのを確認して、私は前を向きました。約束を守ってくれたのだ、と安心と寂しさが混ざり合いました。

授業の途中、隣の友人が小声で「あ、お母さん来てるよ」とささやきました。「来てない」と返そうとして、視線を廊下側の窓に向けました。母がそこに立っていたのです。

教室の中ではなく、廊下の奥の壁際に、母は一人で立っていました。袖口の擦り切れたベージュのコートのまま、こちらをじっと見つめています。私と目が合いそうになると、すぐに少し後ろに下がるのです。来ていないふりをしようとしているのだと、わかりました。

配信元: ハウコレ

あなたにおすすめ