返ってきた別れの理由
送ってすぐ、彼女から返事が来ました。たった1通でした。「あなたのそういう発言って、自分が不安なだけでしょ」画面の文字を、俺は何度も読み返しました。彼女は、俺がずっと隠してきたことを、まっすぐに言い当てていたのです。言い返そうと文章を打っては、消しました。何を書いても、ただの強がりにしかならないとわかっていたからです。入力欄にカーソルだけが残ったまま、俺は画面を閉じることしかできませんでした。
そして...
彼女のひとことは、俺の見下しを、そっくりそのまま返すものでした。浮いていたのは彼女ではなく、最初から俺の方だったのです。彼女が行きたがった店を断り続けたのも、今思えば、自分が気後れするのを知られたくなかっただけでした。その不安を、いつも彼女への見下しにすり替えていたのです。
あのカフェの写真の中で、彼女は俺がいなくても満たされて見えました。むしろ、いなくなってからのほうが、自分の「好き」を素直に出せているようでした。今さら遅いとわかっていても、せめてこれ以上、誰かを見下すような言葉だけは使わずにいようと思いました。
(20代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
