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『実家に帰らせていただきます』の置き手紙→『自分史』を書き始めた俺が見つけた答え

『実家に帰らせていただきます』の置き手紙→『自分史』を書き始めた俺が見つけた答え

『30代の自分史の書き方』

検索を続けるうちに、ふと手が止まりました。出てくる答えはどれも正しくて、どれも今の俺には間に合わない気がしたのです。新しいタブを開いて、『30代の自分史の書き方』と入力しました。30代でこれを検索するのは早すぎる、と思いました。でも、結婚してから今までの5年間で、自分が何をしてきたのか、妻に何を返してきたのかを、最初から書き出してみないと分からない気がしたのです。新規ファイルを作って、『俺の30年』というタイトルを付けました。一行目に、結婚した日のことを書きました。二行目に、新婚旅行のことを。そこから先は、書ける出来事がほとんどありませんでした。

そして...

書きながら、何度もキーボードから手を離しました。妻と過ごした5年間に、俺が主語の出来事がほとんどなかったのです。買い物に行ったのも、料理を考えたのも、両親の誕生日を覚えていたのも、ぜんぶ妻でした。俺は『今日も疲れた』を5年間繰り返していただけでした。書き終わる頃には、外が明るくなっていました。連絡する資格があるのかどうか、まだ分かりません。妻が戻ってきてくれるかも、分かりません。それでもこのファイルを、いつか妻に見せたいと思いました。あの便箋に書かれた『実家に帰らせていただきます』の意味を、俺はようやく、自分の言葉で受け止め始めたところです。

(30代男性・営業職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

配信元: ハウコレ

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