AndroidのGemeniと、アップルのAFMの違いとは?
同様のことは、AndroidのGeminiでも実現可能だという人はいるだろう。 Androidでは、すでにGmailやGoogleカレンダー、Googleドライブなどの情報を総合して回答し、結果をハンドリングできるようになっている。
しかし、Googleもプライバシー保護を重視しているが、広告ビジネスとの関係を気にするユーザーもいるだろう。Googleという企業が広告をベースに動いている限り、Geminiの利用で得られた情報が広告の最適化に使われないという保証はないように思う。
それに対して、アップルのモデルは同社でさえ、我々の個人情報にアクセスできない仕組みが構築されている。逆に言うと、その仕組みを動作させるために、Appleは時間がかかってしまったとも言える。

Siri AIがどのぐらい思った通りに動作するのか? それが我々の生活をどのぐらい便利に、快適にしてくれるのかは、実際に使ってみないとわからない。しかし、これまでAIを課金して使っていたユーザー層ではなく、iPhoneユーザーという多くの人々がAIの利便性を享受することは、我々のライフスタイルに大きな変化をもたらすように思う。
また、一般のアプリにおいても、既存のクラウドAIを使うためには、トークン、つまりコストが必要だった。つまり無料のアプリなどではAIを使うのは難しかったのだ。しかし、Appleのモデルはほぼローカルで動作するので、多くの場合トークンを必要としない。 Private Cloud Computeを使う場合でも、App Store Small Business Programに登録済みで、初回ダウンロード数が200万件未満のデベロッパは、AFMに、クラウドAPIコストなしでアクセスできる。
つまり、身近に使える小規模なアプリに、気軽にAIを利用できるのだ。
果たして、『夢のようなSiri』は実現するのか」?
iPhone、iPad、Macというプラットフォームを販売して収益を得るアップルは、他のAI企業とは全く違ったアプローチで企業としての立ち位置を構築しようとしている。ティム・クック氏からジョン・ターナス氏にCEOをバトンタッチしつつ、このアプローチを成功させることができるのかは、実際にベータ版をダウンロードして使ってみつつ、今後レポートしてみたい。

アップルOS 27シリーズのデベロッパーベータは本日から提供され、パブリックベータは7月、一般ユーザーには秋の提供が予告されている。 ただし、新しいApple Intelligenceについては、英語ユーザーには年内、それ以外の言語については「なるべく早めに」となっている。日本もおそらくはここに入る。
ただし、EU当局はAIに提供する個人情報を提供しろという点を譲らず、EUでは当面提供されない。また、中国政府当局との調整が行われたApple Intelligenceも少々時間がかかるようだ。日本もスマホ新法の進展次第によってはこうなっていったかと思うと、良識ある配慮がなされて良かったと言っていいだろう。
また、アップルOS 27シリーズが提供されるモデルよりも、Apple Intelligenceが提供されるモデルは幅が狭い(Mシリーズチップ搭載、またはiPhone 15 Pro以降、詳細はアップルのサイトを参照)ということにも注意されたい。
(村上タクタ)