ぶつけられた一言
ある休日、いつものように足りない場所を並べていたとき、嫁が私に言いました。
「私なりに、ちゃんとやっているつもりです」
その声には、ずっと抑えてきたものがにじんでいました。私は口をつぐみ、しばらく黙っていました。この子をこんな表情にさせていたのは、私の言葉だったのだと、ようやくわかったのです。だから私は、正直にこう認めました。
「やってくれたところを、ちゃんと見てなかったわね」
指摘ばかりで、感謝のひとことすら伝えていなかった自分が、情けなく思えました。
そして...
それでも私は、「次からは、水拭きも一緒にやりましょう」と続けました。エアコンの掃除には段取りがあるので、今度ゆっくり教えるつもりです。汚れを溜めたくないという思いは本当でしたが、それを伝える順番を、私はずっと間違えていました。
嫁は少し考えてから、「これからは、わからないところは聞きます」と言ってくれました。完璧に分かり合えたわけではありません。それでも、足りない場所を二人で埋めていく。そんな掃除の時間が、これから少しずつ増えていけばいいと思っています。
(60代女性・主婦)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
