実売を生む「KOL」と「日本在住」の戦略的活用
前提として、自社のアカウントを強くすることが必要であり、そのためには、フォロワーを増やしファンを形成することが重要である。そして、フォロワーを増やすためにやることは、発信したコンテンツに対してしっかりと広告費用を投下することが必要だそうだ。
また、ファン形成をするためには、コメントなどにもしっかりと返信していき、フォロワーとのタッチポイントをしっかりと作ることがポイントになる。
そして、売上を最大化させるために欠かせないのが、KOL(Key Opinion Leader)の存在だ。しかし、ここで言うKOLは、日本でイメージされる「フォロワーの多いインフルエンサー」とは根本的に異なるそうだ。
REDにおけるKOLは、特定分野の専門知識を持ち、ユーザーから「買い物の指南役」として絶大な信頼を寄せられるプロフェッショナルだ。宝飾品、アパレル、コスメなどそれぞれの深い知識を持つKOLが、ライブコマース(生配信販売)で製品を語ることで、ユーザーの「迷い」が「確信」に変わり、爆発的な注文が生まれる。
さらに、片倉氏が戦略の要として挙げるのが「日本在住の中国人KOL」の起用だ。
「中国本土ではなく日本に住んでいるKOLは、日本の製品を自ら使い込み、その良さを現地の言葉で、かつ日本の文化背景を含めて翻訳できる。日本の中小企業と直接日本語で対話し、製品の細かなニュアンスを吸い上げた上で、中国の生活者に強く伝わる提案ができるKOLの方々は、EC売上を最大化させるための最強のパートナーとなります」
成功のロードマップ 広告費を投下することでの「資産作り」につながる
小紅書(RED)を活用した越境ECで売上を作るためには、闇雲にKOLを投入するのではなく、緻密な順序が必要である。片倉氏は、再現性のある成功モデルとして以下のステップを提示。まず、ECサイトと連動するための公式アカウントを構築し、一定数のファンを獲得する。
そのためにプラットフォームの「広告」を組み合わせたマーケットの土台作りが必要である。
「ファンがゼロの状態でライブ配信を行っても、実売にはつながらない。月数十万円程度の広告予算をかけ、ターゲット層にコンテンツを露出させ、アカウントの信頼性を高める『資産作り』から始めるべきだ。一定の広告費用を継続的に投下しながらファンを形成し、一定数のフォロワーを獲得することで、実際の売り上げにつながった事例もある。」
コンテンツによる「共感」の種まきと、広告による「認知」の拡大。そしてKOLによる「実売(刈り取り)」というサイクルを回すことこそが、REDを起点とした越境ECの王道なのだ。

