信号が赤に変わった瞬間、歴史が動いた
荒れた試合を振り返りながら車で帰路についたアストンは、都心部にさしかかったとき、信号が緑から黄色に変わり、やがて赤になった。その瞬間ひらめいた。
「警告は黄色、退場は赤のカードで示せば、言葉の壁などなくなる――」
考案されたイエロー・レッドカード制度は1970年メキシコ大会から正式採用され、ちょうどテレビが白黒からカラー放送に切り替わる時代背景とも重なり、2枚のカードは瞬く間に世界中へ広がった。レッドカード制度はその後も数々の歴史的判定を生み、2026年大会でもカードは勝敗を左右している。半世紀以上前に生まれた赤と黄色のカードは、いまなおW杯の歴史を動かし続けているのである。
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