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「消費税減税で地方は1.6兆円減収」林総務相が語らない“不都合な真実”と消費税減税を阻む「既得権政治」の正体

「消費税減税で地方は1.6兆円減収」林総務相が語らない“不都合な真実”と消費税減税を阻む「既得権政治」の正体

10%を巻き上げておいて「地方のために」と恩着せがましく配り直す

10%を巻き上げておいて、その一部を「地方のために」と恩着せがましく配り直す。役所が選別して配るくらいなら、最初から取らなければいい。林総務相の1.6兆円は、地方を案じた数字ではない。取り分を手放したくない側の悲鳴である。

「財源がない」という嘆きが芝居だということも、すでに露呈している。政府はつい先日、ガソリンの暫定税率を半世紀ぶりに廃止した。地方の減収は約5000億円。

ところが令和8年度の地方財政対策を開くと、その穴は地方特例交付金できれいに全額埋められていた。政府がその気になれば、地方の財源は一夜で出てくる。

「足りない、足りない」と言い続けてきた地方に、これまでカネが回らなかったわけではない。むしろ逆だ。2014年、国は「地方創生」の旗を掲げ、10年にわたって交付金を流し込んできた。

総合戦略、KPI、関係人口。横文字の看板を立て替えながら、毎年予算を注ぎ続けた。

「取って配る」は地方を救わなかった

その10年の成績表を、ほかならぬ政府自身がつけている。

2024年の総括は、一定の成果はあったとしつつ、人口減少も東京一極集中も大きな流れを変えるには至らなかった、地方が厳しい状況にあることを重く受け止めねばならない、と認めた。要するに、看板倒れだったと白状したに等しい。

それでも地方への支出は止まらない。2026年度の地方財政計画でも、地方創生推進費は1兆円。前年から一円も減らず、惰性で積まれている。効果が出ていないと政府が自ら認めた事業になお毎年1兆円である。

なぜ「取って配る」政治は国民生活に繋がらないのか。取って配るカネがどこへ行くのかを見れば、構造ははっきりする。プレミアム付き商品券は、最終的に商店に落ちる。

高齢者の交通費補助は交通事業者に。敬老会の祝い金は町内会へ。高齢者施設の利用無料化は施設へ。看板はいつも「高齢者のため」「地域のため」だが、現金が高齢者や地域住民本人の手に渡るわけではない。

潤うのは、その手前に立つ業者であり団体である。つまりこれは名前を変えた補助金なのである。

冒頭の札幌の話、これがもっとも分かりやすく、しかも数字でそのままたどれる典型だ。敬老パスの事業費は、2023年度で約50億円に達していた。導入時の1975年にはわずか1億3000万円。半世紀で市の負担はおよそ40倍に膨れた。

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