●1日3000台の生産も可能
なお、本体の組み立てに使う部品などは、ベルトコンベアで自動搬送される。以前は作業員が1日2万~3万歩もかけて運んでいた部品供給を、AMR(自律走行搬送ロボット)などによる自動搬送に置き換え、効率化を図っている。
室内機を組み立てる製造ラインは三つあり、1ライン当たり1日850台を生産する。1ラインに約80人を配置。そのうち社員は約1割で、ブロックごとのリーダーの役割を担っている。3ラインあわせて日産2550台だが、改善を重ねることで3000台も可能だという。
海外の工場のように1本のラインですべての組み立て工程を行うことはできず、どうしても途中で折り返したりする必要が生じる。限られたスペースで面積生産性を上げるため、ラインが変わるところではAMRなどを使うなど工夫している。
熱交換器のロウ付け工程は、作業員が携わる。技能によりSランク、Aランク、Bランクに分かれる。最上位のSランクは、アルミと銅の両方のロウ付けができる人。Aランクが銅のロウ付け、その下がBランクとなる。3カ月に1回、習熟テストをしながら技能レベルを確認する。
検査工程では、AIを使ったロボットで外観の傷や樹脂の色むらなどを検査する。以前は人による目視や五感に頼った検査だった。
最後の製造検査は、1台当たり5分かけて人が最終チェックして梱包工程に流れていく。リモコンや取扱説明書などの付属品を入れる梱包工程は、まだ人手のかかるラインで、自動化する余地が残されているという。
草津工場の自動化は、2030年に50%の目標を掲げる。2年前は5~10%程度だったのを、25年度に25%まで引き上げた。順次自動化を進めている新しいラインで得た成功モデルを、他のラインでも展開していけば目標達成は可能とみている。
また、面積生産性でいうと1.8倍まで改善したという。今後は立体的な空間を有効活用することも視野に、さらに生産性を高めていく。(BCN・細田 立圭志)

