アルミビレットならではの圧倒的な高強度と軽量化を両立|XR1000用焼入シリコンアルミ材削り出し低抵抗シリンダー

熱による膨張の影響が少なく、耐摩耗性に優れたシリコンアルミ材を削り出し、そこに熱に対する安定性や割れにくさ、耐腐食性や強度を向上させるT7熱処理を施すことで、シリンダーとして最高峰の品質に仕上げられたXR1000用シリンダーの決定版。ちなみに素材自体がライナーとして使用出来るハイシリコン材が故、このシリンダーはライナーレス構造となっており、それが『熱伝導のダイレクト化』を実現するという。
それがすなわち鋳鉄とは比較にならない優れた放熱性につながるのだが、そうした点に加え、シリンダー内壁も世界初の技術である「溶射によって特殊金属をまとった」T-SPECコートを施工することによって、過去最小とされていた「ニカジル」などのニッケル複合メッキと比べて1/3以下にフリクションを低減。それに加えて当然、アルミビレットならではの圧倒的な高強度と軽量化も実現する。ちなみに、その重量は鋳鉄のXR1000シリンダーはもちろん、アルミ鋳物のXR750用よりも軽く、その上、ビレットならではの丈夫な作りとなっているのも大きなアドバンテージである。
もちろんXR1000専用を謳うだけに、約81㎜のノーマルボアに完全ボルトオンなのも嬉しい限りだ。
純正XR1000のシリンダー重量、6.3㎏に対してサンダンス製はご覧の通り単体で2.6㎏。前後シリンダーで7.6㎏の軽量化はバイクの運動性能、重量バランスを考えても、かなり大きい数字であることが分かるだろう。

通常の内壁ホーニングではオイル定着を目的としたクロスハッチ(文目の磨き線)を必要とするが、“T-SPECコート”では溶射した素材の積層構造が、細かいポーラス(気孔)を形成し、そこに常にオイルが停滞する故、クロスハッチ処理を必要としないことも大きなメリット。故にミクロレベルの段差がなく、ピストンの摺動抵抗において、圧倒的なフリクションの低減を実現する。
旧型のΦ35㎜フォークで適切なセッティングを実現する|旧型Φ35㎜フォーク用トラックテック・プリロードアジャスター(for 1973~1984Models)


1973〜1987年まで純正で採用され、スポーツスターやFXスーパーグライド、FXSローライダー、FXRなどに装着されていた旧型のΦ35㎜フォークだが、ハーレーの中で『スポーツライディング』寄りのモデル用でありながら、性能面で不安が残るのも正直なところ。そうした部分を解消すべくサンダンスでは『トラックテック・マルチレート・フォークスプリング』や『ダンパー・オリフィスチューニングサービス』と『トラックテック・テクニカルブレンド・フォークオイル』などでフォークそのものをスープアップする措置をとっているが、今回、登場したΦ35㎜フォーク対応のプリロードアジャスターは、その性能をより高めるものといえるだろう。
言うまでもなく、このパーツは「サスペンション内部にあるスプリングを、あらかじめどの程度 “押し縮めておくか”を調整し、ライダーの体重や走行のシチュエーションに応じて、車体が沈み込む量やスプリングの反力を最適にセッティングする」プリロード(イニシャル)調整を可能とするものなのだが、先述のトラックテック・チューンと併せれば脆弱なΦ35㎜フォークでも性能の向上は必至。弱点をもつパーツだからこそ、それを改善する点は、実にサンダンスらしい。

写真にあるとおり、プリロード(イニシャル)調整が出来ない純正Φ35フォークトップナットに対してサンダンス製は12㎜の調整幅が与えられており、あらゆるライダーや走りのシチュエーションに対応することが可能。現代的な装備で最適なセッティングを実現する。

ちなみに素材は耐腐食性に優れたアルミ(ジュラルミン)である5056材を使用し、高い品質なのであるのはもちろん、何より最大の特長は調整ボルトに8㎜サイズの六角レンチ用ブローチ加工を施すことによって、プリロード(イニシャル)が「全抜き」の状態でもトップボルトがハンドルに干渉しない設計がウリ。この点が他社製品との大きな違いである。