「ガチャの中身をライトで照らして見る行為、辞めてほしい。禁止にしてほしい」。7月19日、Xに投稿されたガチャガチャのマナーをめぐる訴えが、900万回以上表示されるなど大きな注目を集めた。議論が分かれる“サーチ行為”を、実際にカプセルトイ店を運営する側はどう捉えているのか。大手運営会社と都内の店舗オーナーに率直な見解を聞いた。
「見る派だけど全然恥ずかしくない」サーチする派の意見
問題視されたのは、カプセルトイのマシン内部をスマートフォンのライトなどで照らし、次に出てきそうなカプセルや、狙っている商品が残っているかを確認する、いわゆる“サーチ行為”だ。
発端となった投稿には共感する声が相次いだ。
「わかる。見ていて不快だし、邪魔だし、貧乏くさいしダサい」
「最近のガチャコーナー、携帯のライトをつけっぱなしにしてウロウロしている20〜30代の女性ばかりで、ほんまおもろい」
「ライトで照らしてまで中を覗いているのは、傍から見ていて卑しいと思う」
ガチャは本来、何が出るか分からないドキドキも含めて楽しむものだとして、「狙いを一発で引くためにサーチするなら、もうガチャの存在意義がない」と疑問を呈する人もいた。
一方、実際にサーチ行為をしているというユーザーからは、反論も多く上がっている。
「見る派だけど全然恥ずかしくない。周りからキショいと思われてようと、本気で狙ってるから本気で照らす」
「めちゃくちゃやってるんですけど、これって常識がないって思われるの?」
「人気のガチャや人が並んでいるガチャでは絶対やらないけど、誰もいなくてハズレを引きたくないときはライトニングしてしまいます。すみません。悔いはありません」
こうした人たちにも、それぞれの言い分がある。
周囲の利用客に迷惑をかけなければ問題はない。欲しくない商品を何度も引き、それをフリマアプリなどで売るよりも、必要な回数だけ回すほうがいい。そもそも中身が見える構造になっている以上、確認すること自体はルール違反ではない――といったものだ。
では、実際にカプセルトイ店を運営している側は、この行為をどう捉えているのだろうか。
全国でカプセルトイ専門店「カプセル楽局」を展開するゲオホールディングスは、ライトを使ったサーチ行為について、店舗でも以前から認識しているとしたうえで、「お客さまからご意見が寄せられた場合は、内容を確認のうえ個別に対応しています」と説明した。
「『迷惑行為だな』という感覚はないです」
また、ルールとして禁止しているかについては、「現時点では、スマートフォンのライトでマシン内部を確認する行為を一律に禁止していません。一方で、マシンを長時間占有するなど、ほかのお客さまの利用を妨げる行為が見られた場合は、状況に応じてスタッフがお声掛けしています」と回答。
SNSで上がっている「禁止してほしい」との声についても、「さまざまなご意見があることは承知しています。現時点では一律に禁止する予定はありませんが、今後も店舗の状況を踏まえて対応してまいります」とのことであった。
つまり、ライトで内部を見ること自体ではなく、長時間マシンを占有するなど、ほかの客の利用を妨げているかどうかを対応の線引きとしているようだ。
大手運営会社の公式見解に続いて、都内でカプセルトイショップを営むオーナーにも、匿名を条件に現場の話を聞いた。
オーナーによると、ライトを使ったサーチ行為は最近になって急に広まったものではなく、2017年ごろに店をオープンした当初から、すでに一部の客が行なっていたという。
「ただ、うちのお店では、そこまで『迷惑行為だな』という感覚はないです。やっている人自体も、そんなに多くないですしね」
ただし、店内の混雑状況によっては話が変わる。
「すごく並んでいるときに、長く見られてしまうと、ほかのお客さんは気になると思います。ただ、空いているときに確認するくらいなら、そこまで問題にはしていません」
SNSでは、行為そのものを「見ていて不快」と感じ、「禁止してほしい」と訴える人もいる。その声をどう受け止めるのか尋ねると、オーナーは苦笑いしながら、率直にこう答えた。
「結局のところ、店としては回ればいいという部分ではあるので、そこまで目くじらを立ててはいないですね」
実は店側からすれば、ライトによるサーチよりも、対応に苦慮する行為がほかにあるという。なかでも大変なのが、人気商品の入荷時に起きる順番待ちだ。

