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毒親、ぶつかりおじさん、ルッキズム…“闇深4コマ漫画”で10万いいね、元でんぱ組.inc・鹿目凛がセカンドキャリアで抱いた危機感「このままではアイドル崩れに」

毒親、ぶつかりおじさん、ルッキズム…“闇深4コマ漫画”で10万いいね、元でんぱ組.inc・鹿目凛がセカンドキャリアで抱いた危機感「このままではアイドル崩れに」

「ぶつかりおじさんにも哀愁がある」

鹿目の漫画に登場するキャラクターたちは、たとえ理不尽な言動をする人物であっても、どこか憎めない「哀愁」をまとっている。

「もともと私は妖怪が好きで。だから、ぶつかりおじさんとかも“現代の妖怪”みたいな感覚で見てます(笑)。あと、漫画の中の登場人物を完全な悪にはしたくないって気持ちがすごくあります。ぶつかりおじさんにも、そうなってしまうまでの背景とか、悲しい過去がいろいろあると思うんですよね。

善と悪を判断するのってすごく難しいじゃないですか。ルールや法律はあるけれど、背景を知った途端、一気に立場が逆転することだってある。そんな中で『自分にとっての正義って何だろう?』と考えたとき、正解や正義だと思うことを『悩みながら考え続けること』自体が唯一の正義かなって……」

こうした視点の背景には、彼女自身の生い立ちが大きく関わっている。鹿目は小学生の時にアスペルガー症候群の診断を受けたことを、アイドル時代に公表している。

「昔から人をすぐ怒らせてしまう子でした。空気が読めなかったり、周りのみんなが察せられることを一人だけ察せなくて、全然違うことしちゃったりして。小学生のときにアスペルガー症候群という診断を受けてからずっと、『社会とどう付き合っていくか』っていうのを模索しながら生きてきました」

でんぱ組.incでのグループ活動を終え、一人で作品と向き合う時間が増えた今、漫画を描く作業そのものが他者の心情や背景を想像できるプロセスとなり、結果として自身の過去や他者との距離感を客観視できるようになっていったという。

「昔の私は本当に自分の世界にしか興味がなくて、ほとんど自分のために生きてきたんです。でも漫画を描くってなると、登場人物の心境だったり、いろいろと想像しなきゃいけないことが多いじゃないですか。『なんで今この人はこう言ってるんだろう?』って考え始めたら、今までの自分の言動とか、嫌われる原因になってたこととかがどんどん見えてきちゃって……思わず『ツラい!』って落ち込むこともあります」

「元アイドル」という肩書きを肯定するために

アイドルという職業は、ファンからの無条件の愛や肯定に包まれる特殊な世界だ。しかし一歩外に出れば、厳しい世間の評価が待っている。

「卒業後にファンミーティングのようなイベントだけをやって、過去の貯金を切り崩すだけになってしまうと、言い方は悪いですけど、やっぱりちょっと“アイドル崩れ”になってしまうなっていう思いがすごくあって。それってアイドルをやっていた頃の自分にも失礼だし、当時応援してくれていたファンの方のことも悲しくさせちゃうと思うんです」

SNS上の称賛も批判も、彼女は一定の距離を保って受け止めようとしている。作風の変化によって、かつてのファンが手のひらを返す瞬間も経験してきた。

「オタク漫画を描いていたときに『今日の漫画面白いね』って言ってくれていた人が、次の日にまた少し違う話を投稿すると『なんでこんなの書くんだよ!』って、すっごい手のひらを返してアンチになることもあったりして……。

人から向けられる『好き』っていう気持ちはすごく嬉しいけれど、その感情はナマモノだから、一生続くものではないんです。その瞬間の尊さは大切だけど、いつかは変わってしまうものだから。なので、批判はもちろん、過度な称賛に対しても心の中にバリアを張って、振り回されないようにしています」

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