続きが気になるストーリーと、一癖も二癖もあるキャラクターたち
ストーリーは続きが気になって仕方がない展開を見せる。村人たちは一癖も二癖もある個性豊かな面々だ。どのキャラも不穏な一面を抱えているように見える。
親友のピロちゃん(ヒヨコ)のために掟を破るヨウのような人物もいれば、他所からの移住者として好奇心のあまり掟を無視して冒険に出たがるユータのような人物も。基本的にはみんな優しいが、「それゆえの危うさ」も抱えている。
▲深夜に訪ねてくる幼女・ヨウ。村の掟はどうした?
▲案の定、怒られてしまうが……これ、実はもっと深刻な状況だったりする(※ネタバレになるため、これ以上は伏せる)
▲移住者のユータは好奇心旺盛。コイツもかなり危うい
一方で、トバリのように冷たく接してくる者もいる。村長の秘書であるコンノなんて、成金趣味でことあるごとに金銭を要求してくる。ただ彼らの過去や秘密が徐々に明らかになる過程は、ホラーというより人間ドラマに近い。筆者も「頼むから誰も死なないでくれ……」と祈りながらストーリーを進めている最中だ。
▲何やら訳アリの少女・トバリ
▲村長の秘書・コンノはともかく成金趣味。お手伝いをする側が何でお金を払わされるの……!
「夜廻」シリーズのスタッフらしい「日常の裏側に潜む異質さ」が、生活シミュレーションの枠組みの中で丁寧に描かれている。ジャンプスケア的な派手な怖さは少なく、じわじわと心に染み込む不穏さが主体だ。
ホラーが苦手な人向けに「あんしん暮しモード」も用意されており、昼間の暮らしだけを純粋に楽しむことも可能である。だが、重要なイベントが端折られてしまっているせいで、「何が起きているかわからず、かえって怖い」と感じさせる作りにもなっていると話題だ。
▲村人に認定されるための序盤の儀式。「あんしん暮しモード」では何が起きてるのかまったくわからず、逆に怖い
ホラーが苦手な方も、ぜひ本作の真価である、通常モードでこそ味わえる「ほのぼのとした日常と仄暗さの同居」を楽しんでもらえればと思う。
「はじめから知りたかった!」後悔ポイント
なお本作は、プレイを進める中で、「はじめから知っていれば……」と感じるポイントもいくつかあった。これからプレイを始める方への予習がてら、いくつか紹介しておこう。
ただ、これらはゲームの欠点というより、生活シミュレーションらしい「試行錯誤」の醍醐味でもある。以下では序盤の進行やゲームシステムに関するネタバレを含むため、事前情報なしで楽しみたい方は読み飛ばしてほしい。筆者と同じ「後悔」を味わっていただきたいので、個人的にもスルーしていただければ幸いだ。
・犬を呼んでファストトラベルしよう!
ストーリーの途中で家族として迎えることになる犬は、犬笛を使って呼ぶことで、家まで一瞬で帰ることができる。本作は1分が、現実世界でのほぼ1秒で経過してしまうので、「種を買ってすぐ植えたい」など頻繁に家と村を往復するような場合は、できるだけ活用したい。
▲犬笛を吹けばいつでも犬が迎えにきてくれる
・できた作物は、必ず一度は加工しないで出荷しよう!
できた農作物を出荷しないと、店の商品が増えない。筆者は「加工した方が高く売れるから」とすべて漬物に変えてから出荷していたが、村人から依頼されるような作物の種が一向に店にも入荷されず、「どういうことだろう?」と疑問に思うばかりで失敗してしまった。
▲新商品が入荷されると、サザンカのお店からお知らせが届く
・季節のカカシは季節が変わる前日に設置しよう!
季節が変わると、前の季節の農作物はすべて枯れてしまう。季節のカカシを置くと別の季節の農作物も育てられるが、一定期間のみ。カカシはなるべく季節が変わる前日に設置しておくのがおすすめだ。
▲季節が春から夏に変化。「春のカカシ」の周りの5×5マスだけ枯れていない(画面左下部分)
・実用性のありそうな「装飾品」に要注意!
店には実用性のない商品も多い。ホースや蛇口、ゴミ箱などは「ただの装飾品」でガッカリした。
▲畑の近くに置けばラクに水撒きできると思ったのに……無意味
・料理を作れるアイテムの効果はどれも一緒
はんごう、かまど、七輪と、料理を作れるアイテムはどれも機能が一緒。筆者は「七輪を作れば焼き魚が作れる?」と思って頑張って素材となる「木炭」を集めたのに、そうならず残念な思いをした。
▲「弘法筆を選ばず」……ってコト!?
・料理のレシピは1年目ではあまり役に立たないかも
料理のレシピは、村人から話を聞いたり、店のメニューを3回食べることで習得することができる。ただ、最初の1年目で必死にレシピばかり増やしても、材料が揃わずに作れないことが多い。筆者は、「まるごとキュウリ」くらいならキュウリとマヨネーズだけで作れそうと思って一度に3回食べてレシピを覚えたものの、味噌や塩が足りず、結局作れなくて後悔した。
▲「まるごとキュウリ」だけど味噌も塩も必須って……マヨだけありゃいいだろ!
こうした小さな発見や失望が、日常の一部として積み重なっていく。
