「家でもやってみたい!」体験の先に広がった子どもたちの好奇心

実際に自分で香りを確かめたり、色の変化を観察したりする体験は、子どもたちの新たな興味にもつながったようです。参加した子どもからは、「色々な変化についての名前などを知れて、興味深かったです。また聞きたいです」といった声が寄せられました。
保護者からも、「普段はできないような体験ができて、とてもよかったです」「紅茶を蒸らす時間や急冷で味や色が変わることを初めて知りました。家でもやってみたいです」といった感想が寄せられています。ワークショップの中だけで完結するのではなく、体験したことをきっかけに、家庭でも試してみたいと思えるところに、今回の取り組みのおもしろさが感じられます。
また、子どもたちが手にした「わたしの紅茶研究ノート」は、その場で発見したことや感じたことを書き込めるだけでなく、自宅での復習や発展にも活用できるよう用意されたものです。夏休みの自由研究にもつなげられるため、「楽しかった」で終わらず、一人ひとりが自分なりの疑問をさらに掘り下げていくきっかけにもなります。
身近な食べ物に「どうして?」と目を向けてみると、いつものキッチンにもまだ知らない不思議が隠れているのかもしれません。今回生まれた小さな発見や驚きが、子どもたちにとって科学や食への興味をさらに広げる一歩になっていきそうです。
子どもに伝えることも学生の学びに。中岡ゼミが届ける「食育×科学」

今回のワークショップでもう一つ注目したいのが、子どもたちをサポートした十文字学園女子大学の学生たちです。講師を務めたのは、人間生活学部 食物栄養学科の応用栄養学研究室(中岡ゼミ)で学ぶ学生たち。各テーブルで実験やスイーツ作りを支えながら、大学で身につけた知識を子どもたちに分かりやすく伝える役割を担いました。
食物栄養学科では、高度な専門知識と豊かな人間性を備えた管理栄養士の養成を目指しています。その学びは大学の教室だけにとどまりません。各研究室では地域社会や企業と連携した学外活動にも積極的に取り組み、学生たちは食育イベントの企画・運営やレシピ開発などを通して、専門職に求められる実践力やコミュニケーション能力を磨いています。
今回、学生たちは参加者をサポートするだけでなく、ワークショップで使用するスイーツの企画や試作にも携わりました。自分たちが学んできた「食」の知識を、初めて触れる子どもにも伝わる形へ置き換えて届ける。そこには、教科書や講義だけでは得られない学びがありそうです。子どもたちにとって大学生との交流が科学への興味を深める機会になる一方、学生にとっても学びを実践につなげる場となっています。
子どもたちの「なぜ?」に寄り添いながら、学生自身も経験を積み重ねていく。地域や企業とつながり、大学で得た知識を社会へ届けていく中岡ゼミの取り組みからは、食育イベントのその先にある、学びの広がりも感じられます。
