2位 いろは食堂
真の沖縄そばとは何か? ここでいう真の沖縄そばとは、「原生の沖縄そば」のことを示す。いにしえより存在する沖縄そばそのもののこと。かつて沖縄県に広まった当時の沖縄そば。昔から何ひとつ変わらない沖縄そば。そんな沖縄そばが食べられる極めて希少な大衆食堂がある。「いろは食堂」だ。
いろは食堂は、おかみさんがワンオペでやっている小さな大衆食堂。観光客向けというよりは、地域住民が多く訪れる感じ。駐車場は狭くて少ないので、クルマで行くときは気をつけたい。というか、地域住民以外はクルマでしか行けない。那覇中心部からクルマで行くと約40分、バスだと約2時間。店内に入ると、狭いながらも清潔で居心地が良い小上がり席のある内装だった。
店内には、女将さんがひとり。仕入れも、接客も、調理も、女将さんがやっている。メニュー表には生姜焼き、レバニラ、カツ丼などもあり、地域住民が多く訪れていることがわかる。もちろん、沖縄そばもある。女将によると、やはりここの沖縄そば、昔の味そのものだという。沖縄県内に無数に沖縄そばの店が存在する。しかしながら、昔の味そのものが食べられる店は少ない。そして「昔の味を意識して作り続けている店」はもっと少ないはず。
メニューにあった「ゆし豆腐そば」が気になった。原生の沖縄そばの汁をたっぷりと吸ったゆし豆腐、絶対うまいに違いない。そんな欲求に我慢できず、ゆし豆腐そばを注文。目の前にやってきた、ゆし豆腐そばの美しきことよ。ほろほろに砕けて汁と一体化したゆし豆腐。艶やかな紅生姜、香り豊かな刻み小ネギ、プルプルのかまぼこ。そして白みそのように白濁した豚骨カツオ汁と、そこに沈む麺。目視だけで心を魅了する、ゆし豆腐そば。ゆし豆腐をレンゲですくい、汁とともにずずーっと、すすり食べる。
うまい、うますぎる。豚骨の旨味濃厚、それを後押しする引き立て役のかつお出汁。このスープバランス、あまりにも黄金比率すぎる。そんなスープに纏(まと)った麺は適度な硬さで食感を楽しませつつ、旨味を放つ。永遠に食べ続けたくなる。たまらない、あまりにも、たまらない。これ、世界に通じる味。ゆし豆腐そばだが、沖縄そばだが、ラーメンにも、うどんにも、いや、フランス料理でもイケる。これが沖縄そばの原生の味か。凄まじい体験をしてしまった。ちなみに麺は与那原の製麺所のものらしい。うまい、うますぎる。
「いろは食堂」(沖縄県南城市知念字知念936)
3位 マイハウス
沖縄の名物といえば、沖縄そば、タコライス、そしてステーキ。なかでもステーキのおいしさと安さは、他県では体験できないもの。激安なのにおいしい。もし、沖縄で最高のステーキ体験をしたいならば、「マイハウス」を強く推す。
筆者がこの店を知ったのは、約25年前に沖縄に移住した友人に連れていってもらったのが最初。タコライスもタコスも絶品で感動したのを覚えているが、なにより衝撃を受けたのがステーキ。超極厚で肉汁たっぷり。バターとニンニクがたっぷりとステーキに乗っている。アメリカンテイストで食べ応えがあり、フライドポテトとの相性バツグン。
「フライドポテトとライスを同時に食べるの?」とナンセンスに思えるかもしれないが、このステーキと、あふれる肉汁とソースを吸ったフライドポテトがライスにもバッチリ合う。アメリカンでジャパニーズな最高のご馳走ここにあり。
ステーキ好きならば、気になるのはソースだろう。卓上にはA1ステーキソースがあるし、塩コショウでもおいしい。一番のオススメはマイハウスオリジナルソースで、ニンニク醤油がベースになっているので、ステーキはもちろんのこと、ライスにもバツグンに合う。
沖縄県民はもちろんのこと、米軍基地の米兵たちも認めるステーキレストランで、筆者が行くとだいたい店内には米兵らしき人たちがステーキを食べている。可能なら複数人で行ってタコス、タコライス、そしてステーキをオーダーしてシェアするとベスト。とはいえ、筆者は一人で行ったのだが最高だった。ちなみに写真にあるステーキ価格は数年前のもので、現在とは違う。
「マイハウス」(沖縄県宜野湾市大山2-1-27)
