自由が丘にある「AmiCono JIYUGAOKA」は、旬の食材を使用した日替わりジェラートが味わえる、可愛くて小さなジェラテリア。店主・井上さんのジェラート作りへのスタンスやポジティブなコンセプトに共感するお客さんも多く、TVの密着番組をはじめ、数々のメディアに取り上げられている注目の人気店です。今回は店主の井上さんに、お店に込めた想いやルーツを他彫りしました。

近所のちいさなお店から、行列のできる人気店へ。OPENから6年目を迎えるジェラテリア

自由が丘駅から徒歩2分程度。石畳の美しい街並みや、木漏れ日が美しい緑道を通りすぎた道沿いにある「AmiCono JIYUGAOKA」。

イタリア・フィレンツェで修行した女性店主・井上さんが手がけるのは、天然素材のみを使用し、素材のおいしさをダイレクトに伝えてくれるジェラート。甘いスイーツを食べるというより、美味しい食材をジェラートにして味わえるという感覚に近いかもしれません。

上に乗せた手焼きのサクサクッとしたコーンをつけながら味わうスタイルで、三角帽子をかぶっているようなキュートなビジュアルも人気です。


ジェラコーノ(イタリア産ピスタチオ・プラム)/ダブル 600円(税込)

店名の「AmiCono」は、イタリア語で“友達”を意味する「Amico」と、“コーン”を意味する「Cono」をかけあわせた造語。友達がふらっと集まるような気軽なお店のイメージが「Amico」に、手作りのコーンで最後までおいしく味わってもらうことで、井上さんの好きな言葉「終わりよければすべてよし」を実現することを「Cono」にこめています。

お店のコンセプトは「世界中のみんなをhappyにするジェラテリア」。アレルギーがある方やベジタリアンの人でも安心して食べられるヴィーガン対応フレーバーを用意することで、まさに訪れる人皆がハッピーになれるジェラートを提供しています。

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現地の味をそのまま日本へ。ジェラートの本場、イタリアでの修行時代

理系の大学卒業後、親の反対を押し切ってまで飲食の世界へ飛び込んだという井上さん。「学生時代に飲食店でアルバイトをしていたときに、“人を喜ばせる”ことがダイレクトに味わえる仕事だなと感じて。そこにハマってしまいましたね」

「もともと白金のイタリアンレストランの店長をしていたのですが、朝10時から夜中の1時まで働く毎日。30歳目前で、『もともと独立したいと思って飲食の仕事を始めたのに、このままでいいのかな』と思い始めて。

バリスタの資格を持っていたのでカフェをやりたいと思ったのですが、珈琲だけでは大手チェーンに太刀打ちできない。その時思い浮かんだのが、イタリア旅行で食べたジェラートです。イタリアでは至るところにジェラート屋さんがあって、その日常に溶け込んでいる感じがいいなあと。

私は料理人ではなかったので、最初は、『ジェラートならチャレンジできるかな?とりあえずやってみようかな!』という気持ちでした」。

国内のジェラテリアで修行するという手もありながら、イタリアで修行する道を選んだのは、“本場の味”にこだわったため。「年1で行くくらい海外旅行が好きなのですが、どの国の食でも気になっていたのが“本場の味”ではないものを提供していることでした。例えば、カリフォルニアロールが日本のお寿司だと認識されていたりとか。だから、本場イタリアで修行して、イタリアのジェラートそのままを出したいと思ったんです」

そして、勤めていたレストランを辞めイタリアに修行へ。「修行先では、毎日ジェラートのことしか考えていなかったです。数か月間しか時間がなかったので、メインのお店だけでは物足りず、他のお店にも自分で頭を下げて修行させてもらったり。イタリア語は全然話せなかったけどそんなことは苦じゃなかったです。ジェスチャーで会話してました(笑)。」

修行先のお店『アンティカ・ジェラテリア・フィオレンティーナ』のシェフとは今でも仲良し。昨年イタリアのジェラートの世界大会に井上さんが出場した際には、「マイコが来たぞ!」と喜んで駆けつけてきてくれたそう。