パンを売り切るまで帰るな!

翌日も出勤したパニ子を見た店長は「お! 辞めたかと思ってたけど、来たかw!」と早速嫌味をひと言。

そして「おい、パート! この大量のパンが見えるか!?」「今日はこのパンをすべて売るまで帰れないからなw覚悟しておけよ!」と言いました。

この日は月に1回あるパニコレベーカリーのイベント日で、たくさんのパンを売ることになっている日でした。店頭だけではなく、倉庫にも大量のパンの在庫があり……売れなかったらパートがすべて買い取れと店長は言い、自分はさっさと店の奥へと引っ込んで行きました。

開店から一生懸命パンを売っていたものの、なかなか減らず道木さんはすっかり諦めモードに。

必死にパンを売る2人を見て「あ~ラクだわ~ww売れなくてもどうせお前が買い取ってくれるんだもんなww」と店長は笑っていました。

しかしパニ子にはとっておきの秘策がありました。

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SNSで大集客してやったw

パニ子はポスターを作成し、それをSNSに投稿しました。実はパニ子は大物インフルエンサーでSNSのフォロワー数はなんと10万人!

SNSでパンを売っていることを拡散したところ……たちまち人が集まってきたのです! その中には10個も20個もパンを買ってくれる人がおり、大量にあったパンの在庫はあっという間になくなってしまいました。

すると、完売は不可能だとたかをくくっていた店長が社長を連れて店にやって来ました。店長は「パートが伝票を見間違えて、朝から大量のパンを焼いてしまったんですよ!」と社長にうそを伝え、パニ子を解雇させようとしていたよう。

ですが店のパンは完売済み。驚いた店長は「まさか、俺の見えないところで破棄したなんてことはないだろうな!?」とパニ子と道木さんを責め立てました。

店長の態度に堪忍袋の緒が切れたパニ子は店長に言い返そうとしましたが、パニ子よりも先に道木さんが口を開きました。