これからの夏、頭を悩ますのがエアコンの電気代です。

エアコンの電気代の節約術といえば、温度変更やフィルター掃除に意識が向きやすいですが、外にある「室外機」にも注目したいところ。実は室外機に日除けカバーを設置するだけでも効率よく節電できるんです。

今回は、エアコンの室外機にスポットをあて、簡単にできる節約術やカバー選びのポイントなどを解説します。室外機について知り、今年の夏の電気代を少しでも減らしていきましょう。

室外機の役割は?日除けカバーとは?


室外機をメンテナンスする男性
【画像出典元】「Africa Studio- shutterstock.com」

ベランダなどに設置されているエアコンの「室外機」。室内にたまった熱をエアコンが取り入れ、その熱を屋外に排出しているのが室外機です。

室外機の周りの温度は、熱を排出しているためただでさえ上昇しやすく、そこに直射日光の熱が加われば、より高温になりやすい状況です。室外機の周囲の空気が高温になってしまうと、熱を上手く排出できなくなるため、余計な電力を消費してしまいます。

そこで役立つのが「日除けカバー」です。室外機の周囲をカバー・すだれなどで覆い「日陰」を作ることで、直射日光による温度上昇を抑えられるため、室外機にかかる負荷が減り、節電につなげることができます。

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室外機の日除けカバーが節電に繋がる条件とは?


一般的なエアコンの室外機
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ここでは、室外機に日除けカバーを設置することによる効果について解説します。

ダイキンの実証実験結果

大手空調機メーカーの「ダイキン」が過去に行った実験では、「日よけ」「フィルター掃除」「室外機の風通し良くする」いった対策を施すことで、エアコンの消費電力を21.8%節電することに成功しています。

ダイキンの実証実験

節電効果が期待できる条件は、直射日光が当たっていること

日除けカバーにより節電効果が期待できるのは、室外機が直射日光に当たっている場合です。特に夏場のように直射日光が強くなる時期には、日除けカバーによる節電効果もより高くなります。

一方、室外機を既に日陰に設置している場合には、あまり節電効果は期待できないでしょう。日除けカバーはあくまで直射日光による温度上昇を抑え、節電を図るアイテムです。

四方を覆った箱型タイプは逆効果になることも

日除けカバーは、屋根のように上面に被せるタイプとは別に、四方を板(ルーバー)などで覆った「箱型タイプ」があります。

箱型タイプは見た目が良く保護力にも優れますが、欠点として室外機の熱の排出を遮ってしまうことがあります。箱内に熱がたまりやすく、かえって余計な電力を消費してしまうことがありますので、節電には向きません。

もし箱型タイプを利用する場合は「排気する箇所が開閉するタイプ」、「逆ルーバー構造のタイプ」など、箱型タイプの中でも通気性のよい製品を選ぶことをおすすめします。