2023年のお彼岸はいつ?〜お彼岸にやるべきこととマナーを解説〜

お彼岸は春と秋の2回あり、春分の日と秋分の日を中日とし、前後3日間を合わせた7日間です。この記事では、お彼岸の期間やお彼岸の意味、気を付けたいマナーなどを詳しく解説します。お彼岸は、ご先祖様や自然に感謝をささげる仏道精進の期間で日本独自の仏教行事です。ぜひお彼岸の知識を深めてください。

お彼岸にやること

春と秋のお彼岸にやることは、主に以下のとおりです。

先祖を偲ぶ

お彼岸はご先祖様の供養をする時期であるとともに、ご先祖様を偲ぶ機会ともなります。ご先祖様に思いを馳せることを通じ、自らのルーツを辿るのもよいでしょう。法要やお墓参りなどを行い、先祖や亡くなられた方の供養を行う期間としてとらえることが良いでしょう。
また、近年、お墓に関する悩みが増加しています。お墓をどうするか、自らの終活についてなど、さまざまなことを考えるきっかけにされることもよいでしょう。

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お墓参り

ご先祖様の供養としてお墓参りに出かけます。お彼岸の7日間のうち、都合のよい日で構いません。お墓が遠方の場合は、春か秋のどちらかにお参りするという家庭も多いでしょう。規模の大きい霊園や墓地では混雑する可能性も考え、日が暮れないうちに時間に余裕をもって出かけましょう。

お墓の掃除

お墓参りに出かけたときは、お参りの前にご先祖様の供養と感謝を込め、お墓や周囲をきれいに掃除します。持参するものは、お線香、ろうそく、マッチかライター、お花、お供え物、半紙などです。お墓の掃除道具を持参する場合は、手桶や柄尺、スポンジや雑巾など必要に応じて準備します。

先にお墓の前で手をあわせ、掃除をする旨の挨拶を済ませましょう。お墓の周囲のゴミや落ち葉などを取り除き、雑草を抜いてきれいにします。その後、墓石の上からそっと水を流し、スポンジや雑巾で汚れをこすり洗いします。それから汚れた水を流し、ぞうきんで水気を拭きとりましょう。墓石とその周りがきれいになったら、仏花を左右に挿して半紙にお供え物を置き、線香に火をつけてお参りしましょう。

仏壇と仏具の掃除

お彼岸には、仏壇・仏具の掃除も欠かさず行いましょう。掃除をする際は、いきなり仏具を移動させると正しい位置に戻せないかもしれないため、まずは、今の仏具の配置が見やすいように写真を撮影しておくとよいでしょう。正面だけでなく、上から両側からなど角度を変えて記録しておくと安心です。

お仏壇も上から下に向けて掃除をするのが基本です。
注意すべき点は、濡れた雑巾でお仏壇や仏具を拭かないことです。仏壇購入時に付属していた掃除用品や毛払いなどでホコリを落とし、やわらかい布で乾拭きします。メッキ加工や金箔、漆加工などが施されている仏具は、強くこすらないよう気を付けてください。真鍮製の仏具は、専用の磨き剤を使えばきれいになりますが、メッキかわからない場合は塗装が剥げる原因になります。
香炉の線香の燃え残りは取り除き、1年ごとなど定期的に新しい灰と交換しましょう。
仏具がきれいになったら元の位置に戻し、線香に火をつけてりんを鳴らし掃除が終わったことを伝えましょう。

お供え物

お彼岸のお供え物といえば、一般的に春はぼたもち、秋はおはぎが思い浮かぶのではないでしょうか。ぼたもちやおはぎで使われる小豆の赤い色には邪気払いや魔除けの意味があるとされ、お墓や仏壇へ供えるのにふさわしい食べ物として定着しています。
しかし、お彼岸のお供え物に決まりはありませんので、故人が好んでいたものや家族が食べられるものをお供えしましょう。

彼岸法要

寺社や霊園では、お彼岸の期間に彼岸会(ひがんえ)と呼ばれる彼岸法要・彼岸会が行われたり、お彼岸のあいだに施餓鬼(せがき)法要が行われることが多いです。彼岸法要は、お寺で行われるお彼岸法要に参加したり、個別でお寺に彼岸法要を依頼したり、場合や地域によってさまざまです。法要を執り行う際にはお寺にお礼の気持ちとしてお布施を渡すのが一般的です。

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お彼岸のときに気を付けるマナー

お彼岸でも気を付けたいマナーがあります。

お供え物に熨斗をつけない

お仏壇へのお供え物を用意する場合は、熨斗(のし)のない弔事用の掛け紙(かけがみ)を添えてもらいます。水引は黒白、黄白、双銀と地域により異なる場合がありますが、いずれも固く結ばれた結び切りです。水引上段の表書きには、「御供」または「御供物」と書きます。下段には姓名をフルネームで書きましょう。

お金を包む場合は不祝儀袋を使い、49日前の忌中であれば「御霊前」、忌明け後は「御仏前」あるいは「御供物料」と記します。入れる金額にあわせて、豪華過ぎる袋は避けるようにしてください。

さらに、自宅に僧侶を招いて法要を行った場合は、お布施の他に車代を準備しておきましょう。

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お供え物は包みから出す

お彼岸の時期に入手しやすい、定番のぼたもちやおはぎを墓前にお供えする方もいるでしょう。手作りしたものをお供えする方もいるかもしれません。お供えには特に決まりはありません。毎回同じにする必要はなく、故人の好物や和菓子、果物でもよいでしょう。

お供えするときは、菓子箱のままや個包装のまま供えるのではなく、包から出してすぐ食べられる状態で二つ折りにした半紙の上に並べます。お供え物は、お参りが済んだらご先祖様と一緒にその場で皆で食べましょう。残しておくと野生の動物が荒らしてしまう可能性や腐敗して墓石が汚れてしまうこともあるため、お参り後にその場で食べるか、必ず持ち帰ることがマナーです。

お仏壇や仏具は床に置かない

掃除の前には手をあわせて、ご本尊様とご先祖様にこれから掃除をする旨伝えましょう。移動した御本尊様やご位牌は床に直置きしては失礼にあたります。仏具も含め、布や新聞紙などを敷いた上に載せて、傷を付けないように丁寧に取り扱います。

お墓参りの装い

お彼岸のお墓参りの服装は、平服や普段着で問題ありません。しかし普通の服といっても、だらしない服装や露出の多い派手な服装は避けましょう。一般的に、お墓参りの際はお墓の掃除も行いますので、動きやすい服装で行きましょう。
何かの用事のあとにお墓参りを済ませるのでは、ご先祖様に失礼にあたります。また、暗くなると照明などが不十分で満足にお墓の掃除ができない場合があるため、お参りする時間帯は、午前中や午後の早い時間までに済ませるようにしましょう。