2023年のお彼岸はいつ?〜お彼岸にやるべきこととマナーを解説〜

お彼岸は春と秋の2回あり、春分の日と秋分の日を中日とし、前後3日間を合わせた7日間です。この記事では、お彼岸の期間やお彼岸の意味、気を付けたいマナーなどを詳しく解説します。お彼岸は、ご先祖様や自然に感謝をささげる仏道精進の期間で日本独自の仏教行事です。ぜひお彼岸の知識を深めてください。

そもそもお彼岸とは?

年に2度あるお彼岸は、古来の年中行事という理解はしていても、具体的に何をするかわからない方もいるかもしれません。また、お彼岸もお盆も同じようなもので、どう違うのかわからない方もいるでしょう。

お彼岸は、仏教の極楽浄土の教えが根底にあります。しかし、お彼岸は他の仏教国には存在せず、日本独自の文化です。地域や菩提寺あるいは家庭により、お彼岸に対する細かな解釈は異なる場合もありますが、大筋では「極楽浄土のあの世(彼岸)へ行けるよう、この世(此岸)で善行や徳を積み、先祖に感謝する期間」がお彼岸です。それに対してお盆は、ご先祖様や亡くなった方の魂を自宅にお迎えして供養する期間です。どちらもご先祖様の供養には変わりありませんが、意味合いや風習が異なります。

お彼岸の由来

彼岸とは、海や川を挟んだ向こう岸を指す熟語です。仏教用語での「彼岸」は、煩悩を超えて到達する涅槃を表す「彼の岸」を指しています。つまり、亡くなった人のいる極楽浄土を表すという説が一般的です。

お彼岸の語源は、古代インドに伝わるサンスクリット語の「波羅蜜多(パーラミター)」で、「悟り、完全」という意味があります。漢訳した言葉が「到彼岸(とうひがん)」で、これが転じて「お彼岸」として定着したという説が一般的です。仏教では「西方浄土」との考え方があり、この世である此岸は東に、あの世の彼岸は西に位置するとされています。春分の日と秋分の日は、太陽が真東から真西に向かう日であり、此岸と彼岸が最も近くつながるため、この日を中心としてご先祖様へ感謝する期間に当てたのが始まりとされています。

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まとめ

お彼岸は、春と秋の2回あり、春分の日・秋分の日を中日(ちゅうにち)として、前後3日間を含めたそれぞれ合計7日間です。春分の日・秋分の日は年によって異なりますが、祝日のため、お彼岸中が3連休となることもあります。
遠方のために日頃からご先祖様のもとへ訪れる機会があまりない場合は、こうした機会を利用してぜひ、顔を出してお参りをするとよいでしょう。

お彼岸は、行事としての作法やマナーにも気を付けたいところですが、もっとも大切なことはご先祖様への感謝の気持ちを持ってお参りをすることです。「おはぎ」や「ぼたもち」にこだわらず、故人が特に好きだった食べ物やお花がある場合はそれらを用意するといった心遣いも重要です。

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市川裕子

マナーアドバイザー上級、硬筆書写検定3級、毛筆書写検定2級、収納アドバイザー1級、秘書検定2級など。
出版社や人材サービス会社での業務を経験。秘書業務経験よりビジネスマナーを習得。資格・スキルを活かし収納アドバイザーとして実務、講師として活動。