どんな人が利用しているのか


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具体的に、リバースモーゲージはどのような人に役立つのでしょうか。たとえば、定年後も住宅ローンの返済が続く人が挙げられます。返済中の住宅ローンをリバースモーゲージで借り換えることによって、今後は利息の支払いだけで良くなるため、毎月の支出を抑えられます。お陰で、年金だけでやり繰りできるようになる人もいるかもしれません。

また、家が古くなりリフォームをしたいという人もいるでしょう。リフォームをすることによって手持ち資金が減ってしまうことが心配な場合は、リバースモーゲージを利用することで手元の資金を減らさずに自宅を住みやすくできます。

また、子どものいない夫婦や、子どもが県外で生活していて家を引き継ぐ人がいないなど、家を残す必要がないというケースもあるでしょう。リバースモーゲージを利用することで、今まで通り住み続けながら自宅を現金化することができ、その現金を趣味や旅行、車の購入、病気・介護費用などに活用することができます。

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リバースモーゲージの商品内容は2タイプ

ここでは民間のリバースモーゲージについて紹介していますが、その商品性は大きく2タイプに分けることができます。

1つは、住宅金融支援機構の商品「リ・バース60」です。各金融機関が機構と提携して取り扱いをしており、住宅のリフォームや、住み替え、住宅ローンの借り換えなど住宅関連の費用に活用するものです。金融機関によって名称が異なる場合があり、例えばりそな銀行であれば「あんしん革命(不動産購入プラン)」という商品名となっています。

もう1つは金融機関独自の商品で、住宅関連費用はもとより、生活費や車の購入、旅行費用など使途を問わないタイプです。一括で借り入れる方法のほか、ATMで都度引き出せるなど、商品ごとに少しずつ内容が異なります。

もともとリバースモーゲージは土地付きの戸建てを対象としたものでしたが、今ではマンションも対象となりました。適用される金利は変動金利が一般的ですが、みずほ銀行が2023年4月から全国初の固定金利を導入しました。世界的な利上げが続く中、日本も近い将来金利が上がるのではという心配の声を受けてのようです。このように時代の流れをくみ取りながら、今後もサービス内容が少しずつ変化していくことが考えられます。