河村真木子のリアル人生相談 第5回:40代からの結婚ってどうなの?

元外資系バリキャリ金融女子、会員数1万人を超える業界トップ規模のオンラインサロンを運営する河村真木子さんが、リアルなお悩みに本音で答えていく「河村真木子のリアル人生相談」。マリ・クレールのインスタグラムでは、今回、40代女性限定でお悩みを募集した。寄せられたお悩みの中から、第5回は、40代の結婚とマッチングアプリでの出会いについてお届けしていく。

お悩み⑨:49歳、結婚したい!

――思い切って相談。結婚したいと願っている49歳会社員です。結婚したいが出会いがない。どうしたらいいか悩んでいます。マッチングアプリでアプローチがあるのはおじいさんか、20代・30代ならロマンス詐欺です。職場は既婚者しかおらず、趣味はあるがまわりは女性ばかり。45歳を過ぎてからは、周りに「どなたか紹介してほしい」「結婚したい」と言いづらいです。晩婚の方々はどのようにしてお相手の方と結婚されたのでしょうか。(49歳女性/会社員)

周りを見ていると、年齢に関係なく相手は見つけられるんだなという印象がありまして、 50代でもマッチングアプリで出会ってる人がすごく多いんです。離婚経験者が多いのですが、趣味などを通じて、自分より若くて状況も良さそうな人を見つけている人もいて。私は使ったことがないのですが、マッチングアプリってすごいなと思っているのが、最近の感想です。

私の場合はどうかと言うと、自分のネットワークの中から見つけます。例えば、Facebookのお友達や昔一緒に働いていた人などに、「そういえばあの人離婚して一人になったって聞いたな」「あの人、独身だったな」といったきっかけから話しかけにいったり。誰かに「紹介して」と言うよりも、自分から行きますね。

でも、それをするためには、普段から色々なネットワークを自分の周りに作っておかないといけないんですよ。「もしかしたら将来、付き合うかも」と思う人と友達になっておく。あとは「出会いはタイミング」だと思っているので、その時は既婚者でも、長い人生の中でクロスするかもしれないですよね。

――「私の周りにはどこにもいい人がいない!」といった場合は、どのようにネットワークを広げていけばいいでしょうか?

趣味ってすごく大きいと思うんです。相手と共通の趣味を持っていると、外見や年齢などのスペックは関係なく相手に好かれたり、一緒にいて楽しいと思ってもらえますよね。「お料理」でもいいし「ゴルフ」や「美食、ワイン」でもいいと思うんです、男性と分かり合えるのって。

特にグルメ系の趣味は声がかかりやすいかも。お店を予約するために最低予約人数などがあるため、人数の穴埋めなどで声がかかることがあるので。

まずは自分がやってみたかった趣味を始めたり、いろんなコミュニティに属してみて、そこからネットワークが広がっていくことってよくあると思います。

――コミュニティへは、最初から「結婚相手を探すぞ」という心持ちで参加するか、まずは「趣味として楽しもう」とするのか、どちらがいいのでしょうか?

Goal Oriented(目的指向)でいいと思います。最初からパートナーを見つけるぞっという気持ちで人間関係を増やしていく。なにも突然、男性のグループに直撃していかなくてもいいので、まずは女性の人間関係を増やして、そこから枝分かれ的に男性の人間関係を増やしていく。そうすることで出会いは絶対に増えていきますから。

あともう一つ、私が結構いいと思うのは、同級生ですね。自分が若かった頃の可愛かった自分を覚えていてくれる人(笑)。「同窓会でパートナーと出会った」とはよく聞きますけど、可愛かった面影からおばさんとは思われずに、「何年何組のテニス部の誰々ちゃんだよね!」みたいなところから入れてお得です(笑)

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――パートナー探しのために、してはいけないことはありますか?

一番良くないのは、「紹介して」と周りに言うこと。なぜなら、それをすると「その人、何歳?」と年齢やスペックから聞かれてしまうんです。偏見から入られると自分に合う人は来ないし、良くないと思うんですよね。

――年齢を重ねた女性は、とにかくスペックで見られない場所に出会いを広げていく方がいいんですね。

そうです! 

――河村さんの周りで40代、50代で新たに結婚された方はいらっしゃいますか?

いますよ。ただ結婚となると少なくて、シリアスなパートナーがいる人は結構います。特に40代後半になると、過去や様々なことが絡んで結婚が複雑な問題になりがちなんです。

会社を経営している女性もいるので、名義変更やラストネームを変える手続き、自分の子供についても考慮が必要で、結婚に対するハードルが高くなるかもしれませんね。男性の場合はさらに。次にもし離婚となった場合に、慰謝料などの問題が再び発生することも考えられるので。最近は女性もですが!

それから、40代後半になってくると、結婚する意義がわからない。結婚は基本的には子供を一緒に育てるためという意義が多いと思いますが、独身同士で経済的な基盤のある人たちにとっては、入籍の意味があまりわからないってことが多いんじゃないでしょうか。女性のなかには、玉の輿(こし)に乗りたい人はいると思いますが、まあ現実的には厳しいですよね。

――妻として家庭を持ちたい、年齢的に出産は望んでいないけど、女として一度は結婚を経験したい、老後にお互いを支え合いたいといった理由で結婚を望む女性もいますが、どう思われますか?

そう言う人は多いけど、それって幻想かなと私は思っています。おじいちゃん、おばあちゃんになってからお互いを支え合うといっても、案外男の人が先に亡くなるんですよ。しかも夫が年上のケースが多いので、結局、女性は一人。だから自分の世話をしてもらおうなんていう考えは、本当に一回捨てた方がいいかな。

「老後に一人は寂しい」もよく聞きますが、おばあちゃんの方が残るわけですから、友達を増やしたり、サードプレイスみたいなコミュニティをたくさん作っておいて、ここにもあそこにも自分の居場所がある、という生活をつくった方がいいと思います。

――晩婚のメリットはありますか?

夫婦仲がいいですね。

全員ではありませんが、20代で結婚した夫婦は、仕事や子育てのストレスで家庭が戦場のようになりやすく、最初はラブラブでも夫婦関係が冷え切ってしまうことも。また、今の50代、60代の夫婦を見ると、「夫はATM」「妻は家政婦」のような関係もあり、一緒にいる理由は子育てや経済的な理由だったり。

それを考えると、晩婚で知り合った人たちって本当に好きで一緒にいて、しかも家事や子育てでもめる必要もなく、過度な期待もしていない。なので結構、仲がいい傾向にあると思います!

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お悩み⑩:マッチングアプリでの出会い

――2年前にパートナーと別れシングルになった45歳。出会いは欲しいけどアプリは疲れる。(45歳女性)/アプリも頑張ってますが相手に出会えません。良きご縁を得る秘訣(ひけつ)をお願いします!(40代女性)

オンライン上でコミュニケーションを取って、誰かと出会う場合に一番大切なのは、スクリーニングだと思います。つまり、全然知らない人とは会わないということです。

マッチングアプリでも、スクリーニングはすごく大事だと思います。経済的に自立した女性に乗っかりたい男性や、ロマンス詐欺もありますので。

そもそも友達の友達だったり、 Facebookであればなんとなくどんな人かが分かりますし、インスタグラムなどでもプロフィールや投稿を見てフェイクじゃなさそうだとか、「誰かしら共通の友達がいそうだな」という人に会うのがポイントだと思います。

――スクリーニングは具体的にどうしたらいいのでしょうか?

「出会いはアプリがしかない」と言うお友達に、いい人に出会うには? を聞いたことがあるんです。特に海外の場合は、いいエリア(比較的安全で豊かなエリア)に絞って、「今自分の周りにいる半径何メートル以内の人」という風に探すと、変な人はいないそうです。日本はエリアが混在しているので必ずしも当てはまりませんが、そんな風にスクリーニングでターゲットを絞って会うのはいいなと思います。

あと“お金持ち狙い”ってわけではないんですが、年齢を重ねてくると「変な人に会いたくない」ってみんな思いますよね。

そんな時には、例えばゴルフやクルージング、「予約困難店のグルメが好きです」といったお金がかかりそうな趣味をしている人と出会うようにすると、効率良く探せるのかも(笑)

――相手から返事が来ない、なかなかマッチしないなどもありますが、そのあたりはどう思われますか?

日本の女性の場合、どうしても年齢ですごく不利になっちゃうんですよね。マッチングアプリなどでは特に。

その場合、日本人だけに限定せず、比較的年齢が意識されない外国人も候補にするのもひとつの方法だと思います。もちろんそこは言葉の壁などはあるかもしれませんが、私の周りでいい結婚をしている人や年齢を重ねてからでもいいパートナーを見つけている人は、相手が外国人であることも多いです。

――初対面を迎え、まだお互いを知らず警戒心があるとき、コミュニケーションで気をつけるポイントがあれば教えてください。

私はそもそも警戒があるような段階では、その人に会いませんね。

オンラインでのやりとりが楽しかったなど感覚が合っているなら、40代なら警戒というより、落としにいく、次のデートにこぎつける、くらいのポジティブな感じで会った方がいいかなと思います。

――「落としたい」と思って会う時に、コミュニケーションで気をつけた方がいいことはありますか?

捨て身でいくというか、変にもったいぶらずに、積極的にならないといけないと思います。

――自分を良く見せようとしすぎない、など?

そう! 私は恋愛でも必ず自分から鬼チェースするので、「この人がいい」と思ったら待っていないで自分から行くタイプです。その方が本当に自分の好きな人と付き合えるし、「待ち」は本当にろくなことにならない。待ってると変な男が寄ってきて、その人と付き合うことになっちゃいますから。

photo: Tomoko Hagimoto 
hair & make-up: Naoki Saito(MAISON CINQ)
text: Tomoko Komiyama

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